アニメ!アニメ!に、山田尚子監督のキャリアを振り返るコラムを書きました。
「けいおん!」から「きみの色」へ… 山田尚子監督のキャリアの軌跡と変化― “日常もの”から掬い上げてきた“感情” | アニメ!アニメ!
ざっくりと山田監督のキャリアを3つに分けて、それぞれの時代での作風の変化と、変わらないものを抽出するという内容にしました。
『けいおん!』の頃から一貫している姿勢がある一方、変化している部分もあり、カジュアルにまとめましたが、奥の深い作家だと改めて感じました。
『きみの色』のレビューと合わせてお楽しみください。
以下、原稿作成時のメモと構成案。
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Thesis
山田尚子監督のキャリア振り返り
大まかに時代区分を作るか。
けいおん、たまこ時代、日常の尊さ、堀口さんキャラデザ
聲の形からリズと青い鳥、作家性の研ぎ澄まされたが完成、組んだキャラデザの違い
サイエンスSARU時代。。。絵柄がより多彩に
山田尚子監督の作家性を振り返る、時代ごとにどう作風が変化して、変化していないのか
Point3つ
1期:けいおんのデビューからたまこラブストーリーへ
2期:聲の形からリズと青い鳥へ
3期:サイエンスSARUで多彩な絵柄の作品を
Intro
山田尚子監督は現代アニメきっての作家
強い作家性を内包したそのセンスは、これまでも発揮されてきた。
Body1初期:けいおんとたまこラブストーリー
日常系の傑作としてけいおんが登場、
何がすごい?・・・女の子の自然な可愛さを引き出す
高い演出力、小津安二郎にも通じるセンスと絶賛
たまこまーけっとでは、商店街の幸せな空間を描き、恋する女の子のかわいさを真正面から描いたたまこラブストーリー
Body2 2期:聲の形からリズと青い鳥
キャラクターデザインは西屋さんと組み始める
いじめ問題にセンシティブに切り込み、その張り詰めた緊張感ある映像は高く評価される。
リズと青い鳥では、オリジナルのユーフォシリーズから大きく作風を変える内容で、二人の女の子の濃密な関係性を描きだし、絶賛。
Body3 3期:サイエンスSARU
平家物語の監督でアニメファンを驚かせる
これまでとは異なる絵柄の作風で、写実性よりも絵であることを重視したビジュアルに
きみの色では、けいおんのような軽やかな日常性と、絵柄のユニークさ、色の表現で、繊細な感情を鋭く表現するなど、過去の歩みが凝縮された内容
絵柄が変化してもカメラレンズを意識して実在感を作り出す演出スタイルは変わらず。
音楽へのこだわりが一環してある
けいおんはガールズバンドもの、たまこまーけっとでは父親がバンドマンで母親への愛の告白として曲を作っている
リズと青い鳥は、その演奏に2人の感情を乗せて描く内容。
牛尾憲輔と組んでからは、特別に音の表現も研ぎ澄まされるようになってきている。
今後もますます進化しそうな山田尚子、その作家性が存分に詰まった、きみの色が公開中。
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メモ終わり。
3つの時代区分を、前期・中期・後期とはせずに、1期・2期・3期としました。そうすれば、4期・5期とこれからも続けていけるので。多分、まだまだ進化する作家だと思うので、この方がいいかなと。