マイシアターD.D.株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:三小田翔)と株式会社Brushup(本社:大阪市、代表取締役:水谷好孝)は、コンテンツ制作現場のためのコミュニケーションプラットフォーム「Brushup」の販売パートナー契約を締結した。これにより、映像配信事業に関連する権利元企業や配信事業者などへの導入を促進し、映像配信業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する。
「Brushup」は、エンターテインメント・クリエイティブ産業に従事する企業向けのコミュニケーションプラットフォーム。業務効率化やコミュニケーションコストの削減、ペーパーレス化を目的としており、コメントやファイルの共有、校正・校閲、デザインレビュー、制作進行管理などの作業をオンライン上で一元化できる。また、社外関係者とのスムーズな情報共有も可能にする。
マイシアターD.D.はデジタル配給事業を展開し、約500社の権利元企業から10,000タイトル以上の作品を40以上のサービスに配信している。2024年5月から「Brushup」を導入し、権利元企業と配信事業者間でのアートワーク監修作業を効率化してきた。それ以前は、膨大なコンテンツのアートワークを権利元企業にメールで送付していたが、大量のメールの中でやり取りが埋もれたり、テキストベースのフィードバックによる認識の齟齬が発生したりする課題があった。「Brushup」導入後は、コミュニケーションコストの削減や進捗管理の明確化といった成果を上げている。
エンターテインメント・クリエイティブ産業は、世界規模で成長を続けており、2022年には世界のコンテンツ市場が135兆円を超え、石油化学や半導体を上回る市場規模となった。日本国内においても、映像配信サービス(VOD)の市場規模は2023年に5,740億円と推計され、2019年の2,925億円から倍増している。こうした状況を受け、経済産業省は2024年11月に「第1回エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会」を開催し、日本のエンタメ・クリエイティブ産業の発展戦略の一つとして“創作活動を支える環境の整備と構造改革”を掲げた。DXの推進により、クリエイターが効率よく制作に取り組める環境を整えることが急務とされている。
今回のパートナー契約により、映像配信業界における監修業務の煩雑さを解消し、監修プロセスの効率化を図ることで、権利元企業や配信事業者の負担を軽減し、業界全体の生産性向上に貢献することを目指す。