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ブラジル映画初のアカデミー作品賞ノミネート、巨匠ウォルター・サレスの「アイム・スティル・ヒア」8月に公開決定


『セントラル・ステーション』『モーターサイクル・ダイアリーズ』などで知られるブラジルの名匠ウォルター・サレス監督の最新作『アイム・スティル・ヒア』が2025年8月に日本公開されることが決定した。本作は、1970年代の軍事政権下におけるブラジルを舞台に、弾圧に抗い続けた女性の姿を描いた作品だ。

©2024 VideoFilmes/RT Features/Globoplay/Conspiração/MACT Productions/ARTE France Cinéma

本作は元国会議員ルーベンス・パイヴァの実話をもとにした物語を描く。ルーベンス・パイヴァの息子で作家のマルセロ・ルーベンス・パイヴァが執筆した書籍『Ainda Estou Aqui』を原作とし、サレス監督自身もパイヴァ家と交流があったことから、作品には個人的な視点が織り込まれており、歴史の再現にとどまらない深みを持つ作品に仕上がっている。ルーベンスは軍に拘束され、その行方を追う妻エウニセもまた逮捕・尋問を受ける。過酷な状況の中でも夫の消息を追い続けるエウニセの姿を通じ、抑圧と自由への闘いが静かに、しかし力強く描かれる。

主演のエウニセ役を演じるのは、フェルナンダ・トーレス。彼女は本作で第82回ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、第97回アカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされた。さらに、エウニセの老年期を演じるのは、トーレスの実母であり、『セントラル・ステーション』で知られるフェルナンダ・モンテネグロだ。母娘が世代を超えて紡ぐ演技にも注目が集まる。

©2024 VideoFilmes/RT Features/Globoplay/Conspiração/MACT Productions/ARTE France Cinéma

本作は、第81回ヴェネツィア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞し、第97回アカデミー賞ではブラジル映画として初めて作品賞にノミネートされた。主演女優賞、国際長編映画賞とあわせ、計3部門でのノミネートを果たしている。

『アイム・スティル・ヒア』は、単なる過去の物語ではなく、抑圧に抗う個人の闘いが時代を超えて響くことを示す作品だ。日本公開は2025年8月を予定しており、歴史と人間の強さを映し出す壮大なドラマに期待が高まる。

■作品情報
監督:ウォルター・サレス
脚本:ムリロ・ハウザー、エイトール・ロレガ
出演:フェルナンダ・トーレス、セルトン・メロ、フェルナンダ・モンテネグロ
音楽:ウォーレン・エリス
撮影:アドリアン・テイジド
2024年|ブラジル、フランス|137分
公式サイト:アイム・スティル・ヒア – 株式会社クロックワークス – THE KLOCKWORX

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