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若手映画作家育成プロジェクト「ndjc2024」合評上映会が開催


特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)が主催する文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2024」の合評上映会が2月27日、東京都中央区の丸の内TOEIで開催された。本プロジェクトで制作された4作品が上映され、監督や出演者らが登壇し、作品への想いを語った。

本年度の製作実地研修により完成したのは、たかはしそうた監督の『あて所に尋ねあたりません』、佐藤そのみ監督の『スリーピング・スワン』、武田かりん監督の『いちばん星は遠く輝く』、守田悠人監督の『あわいの魔物たち』の4作品。各作品の上映後には、監督や出演者が登壇し、制作過程や作品に込めた想いについて語った。

上映会の冒頭では、文部科学省の赤松健文部科学大臣政務官が「若手映画作家育成プログラムの参加者の多くが商業映画の監督としてデビューし、国内外で活躍している。本年度の監督たちも本プロジェクトを機にさらなる飛躍を遂げてほしい」とエールを送った。

たかはし監督は「自分が働いていた配送センターをモチーフにし、脚色を抑えてリアルな体験を反映した」と語り、印象的なダンスシーンについては「撮影2時間前に追加を決めた」と制作秘話を明かした。

佐藤監督は『スリーピング・スワン』について「性被害を受けた人が大人になってどう向き合うかを描いた」とし、「撮影中は俳優たちに助けられながら、映画の雰囲気を形作ることができた」と振り返った。

武田監督は『いちばん星は遠く輝く』のテーマについて「別れへの恐怖から生まれた作品」と説明。主演の石川瑠華が「監督自身をモデルに役作りをした」と明かすと、武田監督も「次は別れをテーマにした長編映画に挑戦したい」と意気込みを語った。

守田監督は『あわいの魔物たち』について「足利市でのロケ中に出会った場所と人に惹かれ、ここで撮影しようと決めた」と語り、今後の作品制作では「ロケ地や登場人物を先に決め、後から脚本を書く手法を試したい」と新たなアプローチを示した。
 
4月18日より劇場公開決定

また、合評上映会では本プロジェクトの劇場公開が発表された。4月18日から24日までの1週間限定で、東京・恵比寿ガーデンシネマにて4作品が特別興行として上映される。一般料金は1,300円、学生・シニアは1,100円、高校生以下は1,000円となる。

©2025 VIPO

ndjcは、新たな才能の発掘と育成を目的に若手映画作家を支援するプロジェクトであり、これまで多くの監督が本プロジェクトを経て商業映画の世界へ進出している。今回の4名の監督たちも、今後の活躍が期待される。