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濱口竜介ら輩出、東京藝大 映画専攻による修了作品上映会:3月ユーロスペース開催


東京藝術大学大学院の映像研究科映画専攻による上映会「JUKEBOX#19」が、3月14日から21日まで東京・ユーロスペースで開催される。同大学院の映画専攻は月川翔、瀬田なつき、濱口竜介らを輩出し、今年で設立20年を迎えた。

今回の上映会では第19期生による修了制作4作品がラインナップされた。中国人の小説家が日本の山奥の民宿で謎めいた青年と出会い心をかき乱される「霧しぐれ」、裏組織からの独立を図る特殊詐欺の司令塔が窮地に陥る「アンドウ」、青紫色の実を拾った一人暮らしの女性が他者との身体的接触を求めるようになる「人間の実」、日本の田舎町を訪れたフランス人旅行者のひと夏を描いた「August in Blue」の4作品である。なお「霧しぐれ」は監督の季子汀による冬期実習作品「会真記」と同時上映される。
上映は各日21時からのレイトショーとなり、上映後には質疑応答を含めたトークショーも予定されている。YouTubeでは各作品の予告編も公開中だ。

映画専攻第19期生によるこの上映会では、脚本、プロデュース、撮影照明、美術、サウンドデザイン、編集の各領域が一体となって制作された作品が披露される。主催者は「4本の作品で構成された上映プログラムを『映画館』という『ジュークボックス』の中でお楽しみいただける」と述べている。

映像研究科映画専攻長の筒井武文教授は「この四本は全部ご覧いただきたい。1期から19期の修了製作を見続けた者として、驚くべきことが起こった。見るに値する四本が、高いレヴェルで揃ったのだ」と評し、「どれが一番優れているかは判断不能、見る人の好みに委ねるしかない」と述べた。
監督領域担当の塩田明彦教授は「今年の4作品は充実している。驚くほど充実している。それぞれがそれぞれの主題と手法を見出し、現代映画の最前線に躍り出ようとしている」と高く評価。共通するテーマとして「裏テーマとしての自由と孤独」を挙げている。
同じく監督領域の諏訪敦彦教授は「バラバラな四つの試みそれぞれがみな、社会から切り離された孤独な主人公によって世界とのつながりが再発見される旅であることは偶然ではないのだろう。彼らが見出した景色に、それでも世界は美しい、という声が響いた」と作品群の魅力を語った。
 
開催概要
【タイトル】東京藝術大学大学院映像研究科 映画専攻第19期修了作品上映会「JUKEBOX#19」
【期間】2025年3月14日(金)~21日(金)連日21:00~
【会場】東京都 ユーロスペース
【料金】1000円
上映スケジュール

3月14日(金)「人間の実」(監督:西室杏梨)
3月15日(土)「アンドウ」(監督:新井吉亮)
3月16日(日)「会真記」「霧しぐれ」(監督:季子汀)
3月17日(月)「August in Blue」(監督:エハラ・ヘンリー)
3月18日(火)「人間の実」
3月19日(水)「会真記」「霧しぐれ」
3月20日(木・祝)「アンドウ」
3月21日(金)「August in Blue」

各作品の詳細は公式サイトで確認できる。
映画専攻19期生修了上映会「JUKEBOX#19」 | 東京藝術大学大学院映像研究科

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