アニメーション業界の新たな才能を一堂に集めた書籍『ANIMATION CREATORS 100』が、芸術新聞社より2025年3月27日に刊行される。本書は、個人や少人数での制作が加速する現代において、独自の表現を追求する100人のアニメーションクリエイターに焦点を当てる。
本書では、各クリエイターの背景や信念、創作のプロセスに深く迫り、アニメーション表現の奥深さと可能性を探求する。さらに、アニメーションのみならず、イラストレーションや絵本など創作活動を志す人々にとっても、貴重なガイドブックとなる一冊だ。
100名のアニメーション・クリエイターを網羅
本書に掲載されるのは、ミュージックビデオやテレビアニメ、劇場作品を手がける新進気鋭の作家から、SNSを中心にショートフィルムやGIFアニメーションを発表し、新たな表現の可能性を切り拓くインディペンデント作家まで幅広い。プロ・アマの境界を超え、現在注目すべき才能を一挙に収録している。
掲載内容
『ANIMATION CREATORS 100』は、以下の内容で構成されている。
- 厳選された作品の紹介・・・クリエイター自身が推薦する作品や新作を場面カットとともに掲載。キャラクターや背景、美術設定など、作品の魅力を存分に味わえる。
- 制作資料の公開・・・キャラクターデザインや絵コンテ、設定画など、作品が完成に至るまでの制作プロセスを詳細に紹介。
- クリエイターのプロフィールとメッセージ・・・クリエイターの経歴や活動情報に加え、作品に込めた想いや、創作を志す読者へのメッセージを収録。
- 作品視聴用QRコードの掲載・・・紙面で紹介される作品の動画は、QRコードを読み取ることで視聴可能。紙と映像の両方で楽しめる構成となっている。
企画の背景
デジタル技術の進化により、アニメーション制作の可能性はかつてないほど広がっている。スマートフォン一つで作品を世界に発信できる時代となり、ミュージックビデオ、プロモーション映像、ショートフィルムから長編アニメーションまで、表現の幅は飛躍的に拡大した。しかし、こうした業界の動向に対し、クリエイター個々の活躍に光を当てた資料はこれまで十分に存在しなかった。
本書は、所属や肩書きを問わず、個性豊かな100名のクリエイターの創作活動、思考、そして未来への展望を記録することで、この状況を変えることを目的としている。
本書のカバーイラストは、映像制作チームHurray！が手がけた。Hurray！は、手描きアニメ、3DCG、モーショングラフィックを融合したメッセージ性の高い映像作品を制作するチームであり、2024年には劇場映画『数分間のエールを』を発表した。
巻末にはHurray！の特別インタビューを収録。これまでの歩みや少人数チームでの制作背景、今後の展望、そしてカバーイラストに込めた思いなどが語られている。
『ANIMATION CREATORS 100』は、アニメーションの未来を担うクリエイターたちの多彩な表現を凝縮した一冊だ。業界関係者のみならず、新たな創作に挑戦したいすべての人々にとって、刺激的な内容となることは間違いない。