ニューヨーク大学（NYU）とソニー株式会社パーソナルエンタテインメント事業の米国部門（ソニー）は、音楽ビジネスとテクノロジーの融合を目的とした教育・研究機関「Sony Audio Institute for Music Business and Technology」（以下、Sony Audio Institute）を、NYUスタインハート校内に今春設立する。設立契約は10年間で、次世代の音楽クリエイターの育成と、テクノロジーと音楽の新たな可能性を追求することを目的としている。
Sony Audio Instituteの初代所長には、NYUスタインハート校のClinical ProfessorおよびDirectorであり、音楽ビジネスの権威として知られるラリー・S・ミラー氏が就任する。本機関は、ソニーのオーディオ技術とNYUの教育・研究環境を融合させた学際的な協働の拠点となる。
最先端技術を活用した教育・研究環境の提供
Sony Audio Instituteは、NYUブルックリンキャンパス内に設置される「Sony Audio Institute Studio」を拠点とし、ソニーの最新オーディオ技術を活用した教育・研究の場を提供する。学生は、立体音響技術「360 Reality Audio」や、リファレンススタジオ環境をヘッドホンで再現する「360 Virtual Mixing Environment」などを用いた先進的な音楽制作を体験できる。
また、NYUの音楽・音響研究所（Music and Audio Research Lab）は、ソニーのエンジニアと共同で革新的な音楽・音響技術の研究を進める。さらに、経済的支援が必要な学業優秀な学生、特にオーディオ業界でのキャリアを志望する学生向けに奨学金プログラムも設立される。
NYU学長のリンダ・G・ミルズ氏は、「NYUスタインハート校との協働をソニーが選んだことを喜ばしく思う。この取り組みは、奨学金制度やインターンシップ、研究フェローシップを通じ、学生たちに他では得られない貴重な体験を提供し、創造的表現の新たな可能性を切り拓くものだ」と述べた。
ソニー株式会社 代表取締役社長 兼 CEOの槙公雄氏は、「世界有数の音楽教育機関であるNYUとパートナーシップを築けることを光栄に思う。次世代の音楽クリエイターの創造性を育み、彼らの芸術表現が未来の音楽業界を形作っていくことを期待している」と語った。
NYUスタインハート校について
NYUスタインハート校のSchool of Culture, Education, and Human Developmentは、芸術、教育、健康、メディア、心理学などの分野で人材を育成する教育機関である。1890年の創設以来、社会貢献や国際協力、研究、学術活動、実践的アプローチを通じて人間の可能性を広げることをミッションとしている。
Sony Audio Instituteの設立により、NYUとソニーは音楽とテクノロジーの融合をさらに加速させ、未来のクリエイターの育成に貢献していく方針だ。
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