BEENOS株式会社(東証プライム:3328)は、同社グループが運営する海外向け購入サポートサービス「Buyee」を利用する海外アニメファン735名を対象に、「アニメグッズの購入意向に関する意識調査」を実施した。その結果、越境ECを利用してアニメグッズを購入する割合が62.2%と最も高く、自国内の実店舗(57.4%)を上回ることが明らかとなった。
越境ECの利用が増加
Buyeeにおける「アニメ・コミックグッズ」は、2024年の越境EC市場で前年と比較して最も高い購入件数の伸長率を記録した。購入件数総数でもBuyee内で4番目に多く、動画配信サービスの普及や海外映画配給の増加により、海外のアニメファン層が拡大し、アニメグッズの需要が高まっていることが背景にある。
調査によると、海外アニメファンが越境ECを利用する理由として「自国の店舗やECサイトで販売していないから」が83.6%と最も多かった。訪日旅行時に日本のアニメグッズショップを訪れる理由についても、「自国で購入できない商品があるから」が76.4%と最多で、「日本限定品があるから」(69.9%)、「種類が豊富だから」(67.3%)と続いた。
アニメグッズの購入傾向:フィギュアの人気が突出
初めて購入したアニメグッズについては、「フィギュア」が34.4%と突出し、次点の「書籍」(14.0%)を大きく引き離した。その後、「書籍」「DVD・ブルーレイ」「アクリルスタンド」「ぬいぐるみ」など、9分野にわたって過半数の回答があり、多様なグッズが購入されていることが分かった。
フィギュアの購入経験者の中では、「スケールフィギュア」が72.0%と最も人気が高く、「カプセル入りフィギュア」(50.1%)、「プライズフィギュア」(49.4%)と続いた。また、上級者向けの「ガレージキット」を購入した経験があると答えた割合も15.4%に上った。
購入予算を気にしないが32.9%も
1回のアニメグッズ購入時の予算は、「5000円以上1万円未満」が25.1%で最も多く、「1万円以上2万円未満」(23.0%)が続いた。また、「予算を気にしない」と回答した層が32.9%存在し、アニメグッズの購入においては、趣味としての消費意識が強いことが示された。
2024年のアニメグッズの購入額については、前年より「増えた」と回答した割合が52.3%に上り、その理由として「好きなアニメ作品が増えたから」(27.0%)が挙げられた。
原作購入意欲の高さ
アニメファンの84.7%が、好きなアニメのマンガなどの原作を購入したことがあると回答。そのうち51.8%は「日本語版」と「翻訳版」の両方を購入しており、原作に対する関心の高さがうかがえる。
また、好きなアニメの周年グッズを「購入する可能性がある」と答えた割合は92.6%、好きなキャラクターの誕生日記念グッズを「購入する可能性がある」と答えた割合は79.4%に達した。周年グッズの方が購入意向が高いことも分かった。
越境ECを利用した思い入れのある購入品
自由回答では、海外アニメファンが越境ECを利用して購入した特別なグッズについて多くの声が寄せられた。例えば、
- 乙骨憂太の公式リング(アメリカ・10代男性)
- エヴァンゲリオン30周年記念グッズ(アメリカ・20代男性)
- 「その着せ替え人形は恋をする」の1/4スケールフィギュア(ポーランド・30代)
- 綾波レイの等身大1/1スケールフィギュア(アメリカ・30代男性)
- 日本限定のポケモングッズ(フィンランド・30代女性)
これらの回答から、アニメグッズへの強いこだわりが世界共通のものとなっていることが浮かび上がった。
今回の調査を通じて、海外アニメファンのアニメグッズ購入における強い意欲と、越境ECの重要性が改めて確認された。今後、日本企業が海外需要を取り込むためには、越境EC市場のさらなる拡充と、ターゲット層のニーズに応じた商品展開が鍵となるだろう。
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