フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の株主であるダルトン・インベストメンツの関連会社、ライジング・サン・マネジメント(Rising Sun Management Ltd.、以下RSM)は4月1日、FMHおよびフジテレビが3月27日に発表した新経営体制に対し、厳しい声明を公表した。声明では、第三者委員会の調査報告書を軽視し、旧体制の温存を図った経営姿勢に対して、強い不信と失望を表明している。
RSMは、第三者委員会が3月31日に公表した調査報告書に言及し、報告書が明らかにしたのはFMHとフジテレビの深刻なガバナンスの欠如であり、特に元会長・日枝久氏の過度な影響力が長年にわたって経営人事や社外取締役の選任にまで及んでいた点を問題視している。報告書では、代表取締役会長・社長の交代人事がすべて日枝氏によって決定されていたこと、社外取締役や監査役までもが日枝氏の意向によって選ばれていた実態が明らかとなったしている。
RSMは、こうした構造的問題に対処するどころか、FMHとフジテレビが第三者委員会の報告書公表前のタイミングで新体制を発表し、同報告書を事実上黙殺した点に重大な疑念を示している。新たに発表された取締役陣には、金光修・会長、清水俊晴・社長に加え、日枝氏の知己とされる茂木明、島谷能成、齋藤寛の3名が留任する構図となっており、これら5名はいずれも経営責任を問われた人物である。
声明では、「刷新の名の下に残されたのは、旧態依然たるオールドボーイズクラブに他ならない」と断じ、「これまでのガバナンス不全を招いた中心人物が新経営陣に居座ることに合理性は見出せない」と強く非難している。
また、清水社長が3月31日の記者会見で、役員選任の理由や今後の退任スケジュールを明らかにしなかった点についても、「説明責任の放棄であり、ガバナンス改革の意思が見られない」と批判。スポンサー離れが進むなかで、清水社長が「スポンサーが戻るかどうかはスポンサー次第」と発言したことに対しては、「リーダーシップの欠如」と断じた。
さらに声明は、テレビ事業・メディア事業の衰退が、ガバナンスなき経営体制の下で進行してきた事実を重く受け止めるべきだと警鐘を鳴らす。FMHとフジテレビが「未来のメディアのあり方を見据えた人材登用」を掲げたにもかかわらず、新任取締役の顔ぶれからはその意志が感じられないとした。
RSMは、「XX階の住人の意向で動く企業体質こそが、フジテレビの凋落を招いた元凶である」と糾弾し、FMHおよびフジテレビに対して、真に独立した経営陣への交代と、抜本的な企業統治改革を強く求めた。