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「ヤングケアラー」のリアルに迫る衝撃作 R-18文学賞大賞受賞作『救われてんじゃねえよ』が本日発売


第21回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞した上村裕香のデビュー作『救われてんじゃねえよ』(新潮社)が、2025年4月16日に刊行された。

救われてんじゃねえよ

救われてんじゃねえよ

上村裕香
1,540円(04/18 23:28時点)
発売日: 2025/04/16
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本作は、難病を抱える母の介護を担いながら高校に通う少女・沙智の姿を描いた表題作「救われてんじゃねえよ」をはじめ、大学生となった沙智がなおも介護から逃れられない「泣いてんじゃねえよ」、そしてテレビ制作会社に就職し、家族との関係に一区切りをつけようとする「縋ってんじゃねえよ」の3編で構成されている。いずれも、家族、介護、そして自己のアイデンティティを鋭く問う内容となっている。

著者の上村裕香は、2000年佐賀県生まれ。京都芸術大学大学院に在学中の現役大学院生であり、近現代文学におけるケア表象やメディア論を研究している。本作の執筆にあたり、介護という重いテーマに「笑い」を通して向き合うことが大切だったと語っている。

「ヤングケアラー」「貧困家庭」というラベルを剥がし、生身の沙智に出会い直すためには、笑いが必要だった」(上村裕香)

装画を手掛けたのは、書籍やCDジャケットなどで活躍する若手イラストレーター・水元さきの。主人公の沙智を瑞々しい感性で描き、著者からも「めっちゃ、沙智!」と称賛されたという。

全国の書店員からも熱い支持の声が寄せられており、「読むのがつらいのにやめられない」「ヒリヒリとした感情が残る」「涙の種類が多すぎて圧倒された」など、作品の圧倒的なリアリティと感情の振れ幅に共感の声が広がっている。

また、選考委員である作家・窪美澄は「最も殺傷力の高い文章を書く書き手」と絶賛し、漫画家の東村アキコは「読後のショックが賞にふさわしい」と選出理由を語った。作家・柚月麻子は、「簡単な絶望も救いもない、ただ当事者にとっての“日常”があることを思い知らされる」とその切迫感に言及している。

新潮社の特設サイトでは試し読みも公開されており、デビュー作ながら早くも「2026年本屋大賞候補」と期待する声も出ている。