実用書を数多く手掛ける株式会社新星出版社は17日、料理初心者向けの新刊『ひとり暮らしのおうちごはん』(著者・ひろ)を発売した。人気インスタグラマー「HIRO’S KITCHEN」の初著書で、レシピ工程をチャート図で可視化し、初心者が感じる「面倒くさい」の壁を取り払う構成が特徴だ。
単身世帯に高まる“自炊ニーズ”
総務省「家計調査 家計収支編」によれば、2023年の単身世帯の食費は月平均4万2049円に達した。外食と中食の利用増により食費は上昇傾向にあり、物価高が続く2025年も家計圧迫が続くと見込まれる。自宅で調理することは食費を抑える最も確実な方法であり、同調査を引用した民間レポートでも「自炊へのシフトが節約対策として定着しつつある」と指摘されている。さらに、コロナ禍以降の調査では「電子レンジ調理」「たんぱく質摂取」など健康意識の高まりとともに自炊頻度が増加したとの結果も報告された。ニチレイウェルネスプレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES
チャート図で“全体像”を示す新手法
同書は「料理のゴールまでの道筋が見えない不安」を解消するため、すべてのレシピにフローチャートを採用。「下ごしらえ→火入れ→盛り付け」など工程を視覚的に示し、調理全体の所要時間や注意点を一目で把握できる仕組みだ。また、「きつね色」「透き通る」といった曖昧な調理表現を写真で具体的に示し、失敗を防ぐ。
著者のひろ氏は15年以上の料理歴を持つ会社員ブロガー。「ごはんに合う・簡単・アレンジ自在」を掲げ、Instagramで発信するレシピが支持を集めている。本書では一人分でも作りやすい“定番+アレンジ”メニューを中心に、買い置き食材で完結する構成を採用。忙しい社会人や学生でも「まず一皿作ってみれば自炊は続けられる」というメッセージを込めた。
書誌情報
書名 | 『ひとり暮らしのおうちごはん』 |
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著者 | ひろ |
仕様 | B5判/160ページ |
定価 | 1,650円(税込) |
発売日 | 2025年4月17日 |
出版社 | 株式会社新星出版社 |
生活防衛と健康管理の両立へ
物価高が続く中、単身者にとって自炊は「食費節約」「栄養バランス改善」「生活リズム安定」の三拍子を兼ね備えた最適解である。本書は調理経験の浅い読者でも工程を俯瞰できる仕掛けにより、自炊への心理的ハードルを下げる。自炊生活で物価高を乗り切り、美味しい料理でQOLを上げるのに役立ちそうな一冊だ。