東京国立博物館とTOPPAN株式会社は、VR作品『風神雷神図のウラ -夏秋草図に秘めた想い-』を、2025年4月23日から7月13日まで、東洋館地下1階の「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」にて再上演する。これは、特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」の開催(4月22日~6月15日)に合わせ、同時代に活躍した絵師・酒井抱一に焦点を当てた企画。

本VR作品では、尾形光琳の重要文化財《風神雷神図屛風》と、その裏面に描かれた酒井抱一による重要文化財《夏秋草図屛風》の関係性を題材に、表裏一体の芸術表現に秘められた物語を追体験できる。抱一が晩年に託した自然へのまなざしや光琳への敬慕といった想いを、蝋燭の灯りや月明かりといった多彩な光環境のもとで再現。実物では実現不可能な視覚的演出を可能にする。
1974年以降、保護のため別々に保管されている《風神雷神図屛風》と《夏秋草図屛風》を、バーチャル空間上で再統合。高精細な約30億画素のデジタル画像に質感要素を加え、絵具の厚みや金箔の輝きまで忠実に再現した。屛風の透かし表示によって、両作品の構図的・感情的な連関にも新たな視点が提示される。
また、5月18日の「国際博物館の日」には、来場者にオリジナルステッカーがプレゼントされる特典も設けられている(数量限定・当日鑑賞者対象)。

上演概要
期間:2025年4月23日(水)~7月13日(日) 会場:東京国立博物館 東洋館地下1階「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」 上映時間: 水・木・金:12時~16時(毎時) 土・日・祝:11時~16時(毎時) 所要時間:約35分 定員:各回90名(変更の可能性あり) 料金:高校生以上600円、中学生・小学生300円、未就学児・障がい者とその介護者1名ずつは無料 URL:https://www.toppan-vr.jp/mt/
「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」について
同シアターは、「バーチャルリアリティで時空を超える」をコンセプトに、東京国立博物館収蔵の文化財を超高精細映像とVR技術で鑑賞する施設である。300インチのスクリーンと専属ナビゲーターによるライブ上映により、三次元空間の中に入り込むような感覚を提供。肉眼では捉えにくい細部の観察や、往時の姿の再構築を可能にしている。