株式会社U-NEXTは、作家・朝倉かすみの新刊『棺桶も花もいらない』を2025年4月25日より全国書店にて発売する。
本作は、『平場の月』(山本周五郎賞受賞作)や『よむよむかたる』(直木賞候補作)で知られる朝倉による、U-NEXTオリジナル書籍として発表された連作短編集を1冊にまとめたものである。日雇い労働者、シングルマザー、天涯孤独の人々など、人生の終盤を生きる登場人物たちの“老いと生”を真正面から描いている。
タイトルの『棺桶も花もいらない』が示すとおり、作品群には「幸せとは何か」という問いすら意味をなさないような、過酷な日々を懸命に生きる姿が刻まれている。日々を“死に死に”と表現する語り手の一節には、生の倦怠とそれでも続く営みへの静かな共感がにじむ。
収録作は「令和枯れすすき」「ドトールにて」「もう充分まじで」「非常用持ちだし袋」「みんな夢のなか」の全5編。なかでも「令和枯れすすき」は書店員からの人気が高く、U-NEXTオリジナル書籍のnoteアカウントにて期間限定で全文が公開されている。
推薦コメントには、お笑い芸人・吉住氏による「手を差し伸べて希望を見せてくれる。そんな物語では決してないけれど、人肌を感じて救われる、そんな夜が確実にある」という言葉も寄せられている。
著者の朝倉かすみは1960年北海道生まれ。2003年に北海道新聞文学賞、2004年に小説現代新人賞を受賞しデビュー。以降、吉川英治文学新人賞や山本周五郎賞など数々の文学賞を受賞してきた実力派作家である。
書籍の仕様は四六判並製、全288ページ。装画を阪本トクロウ、装丁をアルビレオが担当。税込定価は1,870円(本体1,700円)で、ISBNは978-4-911106-51-3。
U-NEXTでは今後もオリジナル書籍を展開していく予定であり、同社の公式Xアカウント(@UNEXT_publish)では最新情報も発信中である。詳細はU-NEXTのオリジナル書籍一覧ページ(https://video.unext.jp/book/originals/book)でも確認可能。