2025年5月5日(米国時間)、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催されたファッションの祭典「Met Gala(メットガラ)」に、ポップ界のレジェンドであるマドンナが登場した。彼女が纏っていたのは、トム・フォードによるクリーム色のダブルブレスト・タキシード。イベントのテーマ「Tailored For You(テーラード・フォー・ユー)」にふさわしい、エレガントかつ洗練された装いであった。
白タキシード×ガーデニアの一輪 完璧に設計されたルック
マドンナの装いは、タキシード・ジャケットにプリーツの入ったスラックス、そしてウィングカラーのピケ・プラストロンシャツという構成。ラペルには一輪のガーデニアがあしらわれ、クラシックと現代性が融合した美学を体現していた。白を基調としたこのルックは、まるでトム・ウルフを彷彿とさせるようなインパクトを放っており、この夏のスーツトレンドをリードする可能性もある。
マドンナが7年ぶりにメットガラに帰ってきた。葉巻をくわえて:https://t.co/fqJFkD1t2W pic.twitter.com/dDdsrjAqYt
— VOGUE JAPAN (@voguejp) May 6, 2025
メットガラ常連、マドンナの“攻め”のファッション遍歴
これがマドンナにとって、メットガラでの初めての挑戦ではない。ジャン=ポール・ゴルチエと共に十字架の王冠を纏ったゴシックスタイル、あるいはジバンシィ元クリエイティブ・ディレクター、リカルド・ティッシによるスタッズ付きタータン・ブレザーなど、過去の出席時も数々の印象的な装いで話題をさらってきた。66歳となった今も、そのファッションセンスと舞台での存在感は衰えを知らない。
2018年の伝説的パフォーマンスも記憶に新しい
マドンナとメットガラの関係は、ファッションだけにとどまらない。2018年にはレナード・コーエンの「Hallelujah」を歌い、観客に新曲「Beautiful Game」の初披露を行ったことでも知られる。今回のガラではパフォーマンスの予定はなかったが、そのスタイルはステージに匹敵するほどの存在感を放っていた。
まとめ:スタイルとメッセージを体現する“女王”の一夜
トレンドを読み、時に先駆けるマドンナのファッションは、単なる衣装ではない。年齢や時代を超えて、「個」と「表現」の力を伝える象徴である。今回のタキシード姿もまた、その強いメッセージ性を帯びた一夜の芸術といえるだろう。