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映画レビュー「アベンジャーズ」

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TM & © 2012 Marvel & Subs.

徹頭徹尾娯楽映画。

マーベルコミックのヒーロー達が大集結して地球を救うという、日本で例えるとルフィとナルトと悟空と両サンが一同に介してフリーザと戦うみたいなノリの本作。

本作の世界は、マーベルのスーパーヒーローが共存している設定の「マーベル・シネマティック・ユニバース」という世界を舞台にしています。

この世界には、アイアンマン、マイティ・ソー、超人ハルク、ホークアイもキャプテン・アメリカも存在しており、マーベル制作の映画は一応全てこのマーベル・シネマティック・ユニバースを舞台にしてるんですね。

そのうちアイアンマンシリーズにもキャプテン・アメリカが登場したりするんでしょうか。マーベルは各作品を一つの巨大な物語にしていくつもりなんでしょうか。

さて、今作は、敵役はソーの弟ヨキが地球外生命体を率いて地球侵略を目論むんですが、このヨキの存在感が希薄なんですよねえ。これはヒーロー側のキャラが立ちすぎているので、しょうがないかもしれませんけど。

ロキ役のトム・ヒドルストンが悪いというわけではなく、これはもう構造上しょうがないんだろうなあ。しかし、もっと骨のある悪役は作れなかったものか。

ダークナイトシリーズなどに比べると、明らかに悪役が弱すぎる。設定的には地球消滅の危機なのですが、こんな黒幕がこんな小物なの、って感じで。。。

しかしながら、見所がたっぷり。ロバート・ダウニー・Jr演じるハワード・スターンの高飛車ヒーローっぷりは相変わらずいいし、ホークアイ役のジェレミー・レナーはかっこいいし、スカーレット・ヨハンソンのブラック・ウィドウもセクシーだし。

しかしこの夏のアメコミヒーロー映画のヒロイン対決させたらスカーレット・ヨハンソンはキャットウーマンを演じたアン・ハサウェイにはかなわないなあ。
アン・ハサウェイはホントに素晴らしかったですね。
アンハサウェイのキャットウーマンはスピンオフの企画も出てるみたいだけど、歴代最高のキャットウーマンでしたね。

ラストバトルのカメラワークはすでに映画的なそれではなく、グラフィックゲームの世界でしたね。カメラアイを全く意識してない感じ。そこら中で戦うスーパーヒーロ達を次々と追いかけまくって、ジェッココースターに乗ってるような感覚になる。

この辺の撮影の仕方もダークナイトとは一線を画しますね。クリストファー・ノーランは伝統的な映画的演出を心がけていましたが。

僕は3Dでこの映画を見ましたが、2Dをオススメします。3Dの良さを引き出せていないし、むしろ3Dの欠点でもある、ミニチュアのように見えてしまう副作用がきになりました。

しかし、全世界で大ヒットしてますな、この映画。マーベルはライバルのDCコミックと比較して映画では出遅れていましたが、このアベンジャーズの企画を中心として映画戦略はまあ、見事なもんでしたね。マイティ・ソーやキャプテン・アメリカの単独作品も、今回のこの作品を盛り上げるための前哨戦のような位置づけで、数年がかりでこの映画を成功させたわけですし、ブラック・ウィドウもアイアンマン2に出してましたしね。

作品世界を横断して、ひとつなぎにしてしまうという、なんとも安直な子供じみた発想であるのですが、それがアメコミの王道ですしね。この作品は、DCのダークナイトに対して、アメコミの世界をストレートに描いていました。ハリウッドでは、しばらくこの2つの勢力の勢いが続くかな。

後、最強はハルクでした。やっぱハルクは規格外。

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