米ロックバンド「Alice in Chains(アリス・イン・チェインズ)」が、ドラマーのショーン・キニーの健康上の理由により、予定されていたヘッドラインツアーおよび音楽フェスティバルへの出演をすべてキャンセルすると発表した。
バンドは2025年5月9日(現地時間)、公式Instagramにて声明を発表。「慎重に検討を重ねた結果、医療専門家の助言に従い、今後予定されていたフェスティバル出演および単独公演を中止することを決定した」と報告した。
声明では、「私たちは皆、ステージへの復帰を心待ちにしていたが、現在はショーンの健康が最優先である」とし、キニーの病状が「すぐに対処を要するが、長期的な見通しは良好である」と説明。ただし、詳細な診断内容については公表されていない。
今回の発表に先立ち、5月8日にはキニーが「命に関わるものではない医療上の緊急事態」を経験したことにより、コネチカット州モントビルのMohegan Sun Arenaで予定されていた公演をキャンセルしたと、X(旧Twitter)でも報告していた。「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。チケットの払い戻しは購入元にて対応いたします」と謝罪のメッセージも添えられていた。
Alice in Chainsは1987年に結成された米シアトル出身のロックバンドで、グランジやヘヴィメタルの要素を取り入れたサウンドで人気を博している。2006年以降はジェリー・カントレルとウィリアム・デュヴァールがボーカルとギターを担当し、マイク・アイネズがベース、ショーン・キニーがドラムを務める体制となっている。過去には故レイン・ステイリーやマイク・スターも在籍していた。
なお、現在バンドの公式サイトに掲載されている唯一のライブスケジュールは、2025年7月5日にイギリス・バーミンガムのヴィラ・パークで開催予定の「Black Sabbath」主催によるチャリティーフェアウェル公演のみである。このイベントにはMetallicaらの出演も予定されている。
ファンからは、キニーの一日も早い回復とバンドの復活を願う声がSNS上で多数寄せられている。バンド側も「皆さまのご理解とご支援に心から感謝します」と結んでいる。