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「動くな、死ね、甦れ!」カネフスキー監督3部作、8月23日より全国順次ロードショー決定!旧ソ連の混沌を描く衝撃作


カネフスキー監督3部作、8月23日より全国順次ロードショー決定!15年ぶりの特集上映

旧ソ連出身のビターリー・カネフスキー監督による3部作「動くな、死ね、甦れ!」「ひとりで生きる」「ぼくら、20世紀の子供たち」が、8月23日よりユーロスペースほか全国にて順次ロードショーされることが決定した。3部作がまとめて公開されるのは15年ぶりとなる。

今回の特集上映は、初のドキュメンタリー作品である「ぼくら、20世紀の子供たち」のデジタルリマスター化を記念したものだ。

彗星の如く現れた鬼才カネフスキー監督の軌跡

1990年、54歳で鮮烈なデビューを飾ったカネフスキー監督は、その類稀なる才能で世界を驚かせた。少年映画の金字塔と称される「動くな、死ね、甦れ!」でカンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞し、一躍脚光を浴びる。続く続編「ひとりで生きる」ではカンヌ国際映画祭審査員賞に輝き、その評価を不動のものとした。

そして、3作目となる初のドキュメンタリー「ぼくら、20世紀の子供たち」では、ソ連解体後の混迷するロシア社会で生きるストリートチルドレンたちの現実をありのままに映し出し、世界中に衝撃を与えた。

監督自身の体験に基づいた魂の物語

カネフスキー監督自身もストリートチルドレンとして少年時代を過ごした経験を持ち、3部作はいずれもその経験が色濃く反映された作品となっている。主要な登場人物は、主人公ワレルカを演じるパーベル・ナザーロフと、その守護天使的な存在であるディナーラ・ドルカーロワだ。

今回のポスタービジュアルには、「ぼくら、20世紀の子供たち」に登場する成長したパーベル・ナザーロフの姿が捉えられている。本作は、ソ連解体後のストリートチルドレンたちを監督自身の水平な目線で捉えたドキュメンタリーであり、「動くな、死ね、甦れ!」で描かれたワレルカと守護天使の物語の最終章ともいえる。

上映作品概要

「動くな、死ね、甦れ!」

1989年/ソビエト/モノクロ/105分

第二次世界大戦直後、収容所地帯と化したソ連の炭鉱町を舞台に、貧困や暴力が蔓延する世界を逞しく生きる12歳の少年ワレルカの姿を描く。些細な悪さから次第にエスカレートしていく彼の行動と、守護天使のように現れる幼馴染の少女ガリーヤとの淡い関係が、やがて予期せぬ運命へと転じていく様を描写する。

「ひとりで生きる」

1991年/フランス・ロシア/カラー/97分

「動くな、死ね、甦れ!」の続編。15歳になったワレルカが少年期との別れを迎えようとする中、大人たちの世界はますます悲劇的な様相を呈していく。唯一、ガリーヤの妹ワーリャと過ごす時間だけが彼の心の拠り所であった。ある事件をきっかけに学校を退学したワレルカは、ワーリャの思いをよそに、故郷を離れ一人で生きていくことを決意する。92年カンヌ映画祭審査員賞受賞作。

「ぼくら、20世紀の子供たち」(デジタルリマスター版)

1993年/フランス/カラー/84分

国際的な評価を得たカネフスキー監督が次にカメラを向けたのは、社会体制が崩壊したロシアの都市で生きるストリートチルドレンたちであった。窃盗、強奪、売春、殺人といった過酷な現実の裏側に隠された、彼らの傷つきやすい感受性を鋭く捉える。そして、本作では、予期せぬ形でワレルカの面影を残すパーベル・ナザーロフの姿が捉えられ、過去2作品で共演したパーベルとディナーラが再会を果たす様子が描かれる。