2025年7月11日、大阪 – ルイ・ヴィトンは、フォトブック「ファッション・アイ」シリーズの新作「大阪」を手がけたフランス人フォトグラファー、ジャン=ヴァンサン・シモネによるサイン会を、2025年7月18日(金)に大阪中之島美術館で開催すると発表した。


目次
ルイ・ヴィトン「ビジョナリー・ジャーニー」展と連動
サイン会は、7月15日(火)から9月17日(水)まで大阪中之島美術館で開催される、ルイ・ヴィトン創業170周年および2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)記念特別展「ルイ・ヴィトン ビジョナリー・ジャーニー展」の一環として行われる。同展では、メゾンの歴史や日本との深い関係性に焦点を当て、1000点を超える貴重な歴史的アイテムや資料が展示される。その中には、ジャン=ヴァンサン・シモネが自身のレンズを通して切り取った大阪の作品も含まれる。
サイン会詳細
- 日時: 2025年7月18日(金) 16:30 – 18:30
- 会場: 大阪中之島美術館 5階パッサージュ ギフトショップ
- 参加条件: 「ルイ・ヴィトン ビジョナリー・ジャーニー展」を鑑賞し、ギフトショップにて「ファッション・アイ 大阪」を購入した方のみが対象となる。
ジャン=ヴァンサン・シモネ:実験的な写真表現の探求者
1991年フランス生まれのジャン=ヴァンサン・シモネは、パリとチューリッヒを拠点に活動するフォトグラファーだ。印刷業を営む家系に生まれ、ECALを卒業した彼は、4世代にわたり受け継がれてきた専門技術を独自の方法で現代アートへと昇華させている。その作品は、写真、絵画、先端技術を融合させた実験的なアプローチが特徴であり、イメージそのものが素材であり、より深い芸術的探求の基礎となっている。
特に、インクが不完全に付着するプラスチック表面へのプリントや、化学処理、洗浄、乾燥といった一連の工程を経て、元の表面を変化させる手法は、彼の作品に独特の質感と深みを与えている。これまでの作品はヴィンタートゥール写真美術館、ウェバー・ギャラリー(ロンドン)などで展示され、エリゼ写真美術館(ローザンヌ)など著名なコレクションにも収蔵されている。また、『Novembre』、『Vogue Singapore』といった雑誌への寄稿や、クリスチャン・ルブタン、ルイ・ヴィトン、エルメスなどのキャンペーンも手がけている。
「ファッション・アイ 大阪」:サイバーパンクとレトロフューチャーが交錯する都市の肖像
「ファッション・アイ 大阪」は、ジャン=ヴァンサン・シモネがフランスの著述家ギー・ドゥボールの弟子のように大阪の街を彷徨い、その本質に迫ったフォトブックだ。水族館、カラオケバー、ショッピングセンター、神社といった多様な要素が混在する大阪を、彼は先入観なく探求し、刻々と移り変わる都市の雰囲気に深く没入している。
彼の作品には、ダリアの花、人々、ビルが交差し、ぶつかり合い、抗うことのできない「進歩」の潮流に押し流されていく大阪の姿が鮮烈に写し出されている。2018年発表の写真集『In Bloom』で過去の日本滞在を記録したシモネは、今回再び、文楽や「具体」の発祥地であり、手塚治虫や安藤忠雄を輩出した関西最大の都市を北から南へと旅した。
昼夜を問わず、望遠レンズや大判カメラ、スマートフォンを駆使して撮影された写真は、そのまま、あるいは手作業でのレタッチを経て、反骨精神に満ちた工業都市大阪の「質感」を再現する。リドリー・スコット監督の映画『ブレードランナー』(1982年)のインスピレーション源となったとされる大阪の「レトロフューチャーな魅力」を捉え、7種類の異なるインクで印刷されたこれらの「絵画」は、森山大道の『カラー』(2012年)にも通じる熱狂的なスタイルを体現している。「太陽の塔」の高みから「三ツ寺会館」のミニバーの奥深くまで、シモネの旅は都市の境界線を漂うような体験をもたらす。
「ファッション・アイ」シリーズ:旅とファッションフォトグラフィーの融合
2016年に誕生したルイ・ヴィトンの「ファッション・アイ」シリーズは、旅を最も大切な価値観としてきたメゾンの哲学を継承し、旅を新たな視点で捉えるフォトブックだ。過去から現在のファッション・フォトグラファーたちが、世界各地の都市や地方、国のポートレートを描写している。
気鋭の新人から写真界の巨匠まで、さまざまなフォトグラファーの作品が収録され、カラーやモノクロ、時代を超えた多様なイメージが、常に変化し続ける世界のパズルを完成させていく。現在40タイトル以上を数える本シリーズは、統一されたデザインと装丁を持ちながらも、各巻ごとに著者のスタイルや地理的場所に合わせた内装や紙質が特徴だ。型にはまらない自由な表現が許されており、読者を机上の旅へと誘うとともに、いつか来るかもしれない旅立ちを予感させる一冊となっている。
ルイ・ヴィトンについて
1854年の創業以来、ルイ・ヴィトンは、革新とスタイルを融合させた独自の製品を最高級の品質で提供し続けている。創業者のルイ・ヴィトンが築いた「旅の真髄(こころ)」の精神は、トラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、今日まで忠実に受け継がれている。伝統を重んじつつも、建築家やアーティスト、デザイナーとの協業を通じて、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ&ファインジュエリー、フレグランスなど多様な分野を開拓し、常に「大胆さ」をもってクリエイティブな挑戦を続けてきた。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ・ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっている。詳細はルイ・ヴィトン公式サイト(https://www.louisvuitton.com)を参照のこと。