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『しあわせな結婚』1話ネタバレ感想|妻(松たか子)は殺人犯?ラブコメから一転、衝撃サスペンスの幕開け


大石静脚本、阿部サダヲと松たか子が主演を務めるテレビ朝日の新ドラマ『しあわせな結婚』。その第1話は、コミカルな恋愛模様から一転、息をのむサスペンスへと変貌を遂げた。幸せの絶頂にいたはずの主人公を突き落とす衝撃の事実がラストに待っており、続きが気になる要素満載の幕開けとなった。

孤独な弁護士、幸太郎と謎多き女性、ネルラの出会い

元検事で、現在は弁護士としてニュースショーのコメンテーターも務める原田幸太郎(阿部サダヲ)。離婚訴訟では「二人でいれば幸せになれるという幻想から解放されれば、むしろ仲良くなれる」と語るなど、結婚に対してどこか冷めた視点を持つ独身主義者だ。しかし、あるトラブルが原因で入院したことで、彼の人生は一変する。誰一人見舞いに来ない病室で、これまで感じたことのなかった孤独と不安に苛まれる幸太郎。そんな彼の前に現れたのが、高校の美術教師、鈴木ネルラ(松たか子)だった。

病院のエレベーターで出会っただけの彼女から、なぜか名刺とお金の入った紙袋を渡されるという奇妙な出会い。この出来事をきっかけに、幸太郎はネルラに女神のような輝きを見出し、一目惚れする。彼女の存在は生きる希望となり、退院の日、病院で待ち構えていたネルラから「お迎えに来ました」「家に来ませんか」という大胆な誘いを受け、二人は結婚。物語は幸福な結婚生活から始まる。

 

風変わりな「しあわせな結婚」生活と、奇妙な一家

幸太郎が足を踏み入れたのは、ネルラとその家族が暮らす豪華な4階建ての家だった。1階に住む東大休学中の服飾デザイナーの弟・レオ(板垣李光人)、3階の政治家も顧客に持つゴルフインストラクターの叔父・考(岡部たかし)、そして4階の缶詰メーカーの創業者である父・寛(段田安則)。個性豊かな家族との同居生活は、人付き合いを避けてきた幸太郎にとって戸惑いの連続だ。

何より風変わりなのは、妻となったネルラ本人である。独特な寝相で股関節を痛めたり、大好物のレンコンと夫を比べて「レンコンより幸太郎さんの方が好きよ」と突然叫んだり、クロワッサンを豪快に食べ散らかしたりと、その言動は予測不能。だが、そんな彼女のシュールさに惹かれ、幸太郎は満ち足りた「しあわせな結婚」を実感していた。

 

刑事・黒川が突きつけた衝撃の事実

しかし、その幸せな日々に不穏な影が差し始める。ネルラにかかってくる一本の非通知電話。そして、幸太郎は彼女が見知らぬ男と車に乗っている姿を目撃してしまう。「困ってることがあるなら言って」と問い詰める幸太郎に対し、「今は言えない」と固く口を閉ざすネルラ。

その男の正体は、警視庁の刑事・黒川竜司(杉野遥亮)だった。黒川は幸太郎に衝撃の事実を告げる。15年前にネルラの元婚約者・布勢夕人(玉置玲央)が死亡した事件の再捜査が決定したというのだ。当初は事故として処理されたが、司法解剖の結果、殺害された可能性が浮上。当時、事情聴取を受けていたネルラが、再び殺人事件の容疑者として捜査線上に浮かび上がっているという。黒川は「この世には裁かれないといけない人間がいる」と、ネルラへの強い疑念を隠さない。

愛する妻は、殺人犯なのか? なぜ彼女は15年前の事件を隠して自分と結婚したのか? 弁護士として数々の事件にコメントしてきた幸太郎が、自身の妻にかけられた疑惑とどう向き合っていくのか。そして、弁護士の幸太郎となぜネルラは結婚したのか。もしかして、自分を弁護させるため?など色々な想像が膨らんでしまう第一話だった。

衝動的な恋から始まった「しあわせな結婚」は、初回から最大の危機を迎え、物語がどう転がっていくのか、次回以降も見逃せない展開が続きそうだ。