人気ラッパーのニッキー・ミナージュとR&BシンガーソングライターのSZA(シザ)との間のSNS上での対立が、新たな局面を迎えた。ニッキー・ミナージュは、ドレイクとビヨンセという2人のスーパースターの名前を挙げ、コラボレーション楽曲の裏側を暴露する形でSZAへの攻撃を続けている。
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ドレイクのヒット曲、本来のフィーチャリングはSZAではなかったと主張
ニッキー・ミナージュは2025年7月17日(現地時間)、自身のSNSで新たな投稿を行い、ドレイクが2023年にリリースしたSZAとSexyy Redをフィーチャーしたヒット曲「Rich Baby Daddy」について言及した。
ニッキーの主張によれば、この曲はもともとドレイクがSZAではなく、ニッキーとSexyy Redとのコラボレーションを望んでいたという。しかし、ニッキーは自身のアルバム『Pink Friday 2』でのコラボをより特別なものにするため、このオファーを断ったと説明。「そして今、あの愚かな鳥(silly goose)は今でも毎日ドレイクのためにお尻を振っている」と、痛烈な言葉でSZAを批判した。
ビヨンセとのコラボ曲、SZA作詞パートは「誰も歌いたくなかった」
さらにニッキーは、自身とビヨンセの2015年のコラボ曲「Feeling Myself」に共同作詞者としてクレジットされているSZAについても言及。SZAが「ビヨンセのために曲を書いたと世界に言いふらそうとしている」と非難した。
これは、SZAが以前の投稿で「『Feeling Myself』で私の書いた歌詞をラップしてるくせに」とニッキーを挑発したことへの反論とみられる。
ニッキーは当時の状況について、「私とビヨンセは電話でそのパートを歌うのを押し付け合っていた。『あなたが歌って』『いや、あなたが歌って』とね。お願いだから!って。私には歌えない! …私たち2人とも、あんなくだらない歌詞(s–t lyrics)は歌いたくなかったのよ」と衝撃的な内幕を暴露した。
現在、米ビルボードはSZA、ドレイク、ビヨンセの各代理人にコメントを求めているが、回答は得られていない。
ビーフの発端とこれまでの経緯
この一連の論争は、7月15日にニッキー・ミナージュがSZAの元マネージャーであるテレンス・“パンチ”・ハワードへの不満を投稿したことに端を発する。これに対し、SZAがX(旧Twitter)で「水星逆行…挑発に乗らないで(silly goose)」と投稿。ニッキーはこれを自身への当てつけと解釈し、SZAへの攻撃を開始した。
以降、ニッキーはSZAを「醜い」「嘘つき」と呼び、「偽物のそばかす」をつけていることなどを繰り返し非難している。
SZA側も反論「コラボ依頼はあなたからだった」
一方のSZAは、この論争に積極的に関与してはいないものの、ニッキーの攻撃に対して数回反論している。当初は「あなたが言ってる奇妙なことには一切興味ない」と一蹴。
その後、ニッキーがSZAを「偽のガールズ・ガール(女性の味方のふりをする女性)」と非難した際には、過去にニッキー側からコラボレーションを依頼するメッセージを受け取った際のスクリーンショットを公開。「ニッキー…あなたは私の音楽を絶対に知っているし、私が何に貢献できるかも知っているはず。だって、あなたは2回もフィーチャリングを依頼してきたけど、返事はしなかったでしょ」と反撃した。
音楽界のトップスターたちを巻き込み、ますます激化するこのビーフの行方に、多くのファンやメディアの注目が集まっている。