石ノ森章太郎が生んだ不朽の名作「サイボーグ009」の完全新作アニメーションとなる「サイボーグ009 ネメシス」の制作が、2025年7月19日に発表された。作品誕生60周年という節目を経て、ゼロゼロナンバーサイボーグたちの新たな戦いが幕を開ける。

「サイボーグ009の日」に明かされた新たな物語
株式会社石森プロは、2025年7月19日の「サイボーグ009の日」に、原作者・石ノ森章太郎の代表作「サイボーグ009」を原作とした新作アニメ「サイボーグ009 ネメシス」の制作を正式に発表した。
1964年7月19日のマンガ連載開始から60周年を迎えた2024年には、初の舞台化やタテ読みフルカラーコミックでのリメイクなど、大々的な記念企画が展開された。多くのファンがその歴史の節目を祝う中、誕生61年目を迎えるこの日に、待望の新作アニメの情報が解禁された形だ。
公開された作品ロゴは、シリーズの伝統を踏襲しつつも、新たな戦いを予感させるシャープなデザインとなっている。現時点で発表されているのは制作決定の事実のみで、ストーリーや制作スタッフ、キャスト、公開時期などの詳細は、今後の続報で明らかになる予定である。
誕生から60年、色褪せぬ名作「サイボーグ009」の歴史
「サイボーグ009」は、悪の組織「ブラック・ゴースト」によって兵器として改造された9人のサイボーグ戦士が、組織を脱出し、世界から争いをなくすために戦う物語である。主人公の009(島村ジョー)をはじめ、個性豊かなゼロゼロナンバーサイボーグたちの葛藤や絆が描かれる。
1964年に『週刊少年キング』で連載が開始されて以降、掲載誌を変えながら30年以上にわたって描き継がれ、複数回にわたるアニメ化や映画化もされてきた。まさに石ノ森章太郎のライフワークともいえる作品だ。
2024年7月19日には作品誕生60周年を迎え、その人気が世代を超えて受け継がれていることを証明した。
原作者・石ノ森章太郎と「萬画」の世界
原作者の石ノ森章太郎(1938-1998)は、「仮面ライダー」シリーズの原作者としても知られる「萬画家(まんがか)」である。マンガだけでなく、特撮やアニメなど、メディアの垣根を越えて物語を創造する「メディアミックス」の先駆者として、日本のポップカルチャーに絶大な影響を与えた。
その功績は国際的にも評価されており、500巻770作品におよぶ個人全集『石ノ森章太郎萬画大全集』は、「一人の著者によって出版された最も多い漫画の記録」としてギネス世界記録に認定されている。
誕生から60年を経て、さらにその先へと向かう「サイボーグ009」。新作「ネメシス」がどのような物語を紡ぐのか、今後の情報に大きな期待が寄せられる。
■関連情報
- 作品名: サイボーグ009 ネメシス
- 原作: 石ノ森章太郎「サイボーグ009」
- 著作権表記: ©石森プロ
- 公式サイト: 石森プロ公式サイト
※石ノ森章太郎の「ノ」の字は、約60%縮小が正式表記。