ロックミュージカルの金字塔『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の創作者であり、オリジナルキャストのジョン・キャメロン・ミッチェルが7年ぶりに来日。その伝説の軌跡を自身の言葉と歌で綴るスペシャルショー『ミッドナイト・レディオ ザ・ヒストリー・オブ・ヘドウィグ』が、2025年7月19日、ついに開幕した。

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伝説の始まりを紐解く、唯一無二のステージ
1998年のオフ・ブロードウェイでの初演以来、世界中で熱狂的なファンを生み出し、カルト的な人気を誇る『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』。日本でも三上博史、山本耕史、森山未來、浦井健治、丸山隆平といった実力派俳優たちがヘドウィグを演じ、その伝説は語り継がれてきた。
今回の『ミッドナイト・レディオ』は、ヘドウィグの分身ともいえるジョン・キャメロン・ミッチェル自身が、作品の誕生秘話、背景にある哲学や思想を、珠玉の名曲たちと共に語り尽くす特別なステージである。
ロックライブさながらの熱気!降臨したヘドウィグの魂

ゲネプロの舞台は、バンドが配置されたロックライブさながらの雰囲気。そこに大胆で強烈な衣裳をまとったジョン・キャメロン・ミッチェルが降臨すると、会場の空気は一変する。
オープニングナンバー「The Origin of Love」が始まると、観客の血は一気に沸き立ち、誰もが「またヘドウィグに会えた」という感動に包まれる。彼のパフォーマンスには、長年の親友のような不思議な懐の深さが感じられた。
ポップでアートな映像を背景に、作詞・作曲を手がけたスティーヴン・トラスクとの出会いや、プラトンの「饗宴」から受けた影響など、作品の核心に迫るエピソードが次々と明かされる。「Wicked Little Town」ではエモーショナルな歌声を、「Sugar Daddy」では弾けるようなリズムを響かせ、観客を魅了した。
さらに、劇中では歌われていない楽曲「Milford Lake」の披露は、ファンにとって必見必聴の瞬間となった。奇抜な衣裳の早変わりや、刺激的でチャーミングなトークなど、彼の卓越したエンターテイナー魂は、『ヘドウィグ』がなぜ伝説となったのかを雄弁に物語っていた。
ジョン・キャメロン・ミッチェルが語る日本への想い

ジョン・キャメロン・ミッチェルは、開幕に際して以下のコメントを寄せた。
「日本の皆さん、7年もお待ちいただいてありがとうございます!この『ミッドナイト・レディオ』を、熱狂的なファンが多い日本で実現できて本当に嬉しいです。このショーでは、ヘドウィグが生まれたきっかけの一つである元恋人との話もします。
私が住むニューオリンズはハリケーンが多く、命や人生の時間の限りを痛感させられます。だからこそ、人や文化、今この瞬間を大切にする。その精神が日本と共通している気がして、日本が大好きです。最近の日本でクィアやLGBTQへの扉がより開かれてきたと感じており、このショーを観た皆さんが、心の中にヘドウィグを持ち帰ってくれたら嬉しいです。」
豪華ゲストも集結!公演概要
本公演には、各回に豪華なスペシャルゲストが登場する。東京公演には中村中、浦井健治、ペ・ナラが、大阪公演には山本耕史が出演し、ジョン・キャメロン・ミッチェルと夢の共演を果たす。
また、バンドメンバーには稲葉浩志(B’z)や藤井風などトップアーティストから絶大な信頼を得るギタリストのDURANが全公演に参加し、圧巻の生演奏でステージを盛り上げる。
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』を観たことがあるファンはもちろん、未見の人でも必ず楽しめるロックミュージカルの真髄がここにある。この貴重な機会を見逃すことはできない。
公演情報
- タイトル: JOHN CAMERON MITCHELL Midnight Radio -The History of Hedwig- (ジョン・キャメロン・ミッチェル ミッドナイト・レディオ –ザ・ヒストリー・オブ・ヘドウィグ-) ※生演奏、英語上演、日本語字幕あり
- 出演: ジョン・キャメロン・ミッチェル
- バンドメンバー: DURAN (GUITAR) ほか
- 日程・会場:
- 【東京公演】東急シアターオーブ
- 2025年7月19日(土)~21日(月・祝)
- スペシャルゲスト:中村中、浦井健治、ペ・ナラ
- 【大阪公演】NHK大阪ホール
- 2025年7月23日(水)
- スペシャルゲスト:山本耕史
- 【東京公演】東急シアターオーブ
- 料金(全席指定・税込):
- 東京:S席 ¥12,000 / A席 ¥9,000
- 大阪:S席 ¥12,000 / A席 ¥9,000 / B席 ¥6,000
- 公式サイト: https://www.midnightradio.jp/