世界的なエンターテインメント業界紙「Deadline」は、この週末の全世界興行収入に関する記事で、ハリウッド大作の動向とともに、日本で公開された「鬼滅の刃」の最新作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』が記録的なスタートを切ったことを報じた。
『鬼滅の刃 無限城編』、日本で驚異的なオープニング成績を記録
7月18日(金)に日本で公開された待望の「鬼滅の刃」シリーズ最新作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』は、日本での封切り市場において早くも大ヒットとなっている。特に、公開3日間(金・土・日)の興行収入は推定59億円(約3,970万ドル)という驚異的な数字を叩き出したと報じられている。月曜日が祝日である4連休の成績が確定すれば、さらに数字は伸びる可能性が高い。
また、本作は日本国内のIMAXにおいて、史上最高となるオープニング記録を樹立した。初日金曜日だけで300万ドルを記録し、これはハリウッド作品、日本作品問わず、これまでのIMAXオープニング記録をすべて上回るものだという。4日間のIMAX総興行収入は推定350万ドルに達する見込みだ。
ハリウッド大作も好調を維持
「Deadline」の記事では、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の快進撃と並行して、ハリウッド大作の全世界興行収入も詳報されている。
- 『スーパーマン』: 公開第2週末で全世界興行収入が4億ドルを突破し、累計4億680万ドルに到達した。特に一部の市場では好調を維持しているものの、中国市場では苦戦していると報じられている。
- 『ジュラシック・ワールド リバース』: 公開第3週末を終え、全世界興行収入は6億ドルを突破し、累計6億4,800万ドルを記録。2025年公開のハリウッド映画としては、全世界興行収入で第4位にランクインしている。中国ではすでに2025年公開ハリウッド映画の最高興行収入を記録し、累計7,180万ドルとなっている。
- 『F1』: 世界中で口コミによる評価が広がり、好調な興行成績を維持している。海外市場ではわずか24%減という高い保持率を誇り、累計3億720万ドル、全世界累計で4億6,080万ドルを記録。5億ドル突破に向けて順調に推移している。韓国市場では、低迷する市場にもかかわらず、週末の興行収入が28%増加するという異例の現象が見られた。
これらのハリウッド大作の一部は、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の公開時期を避ける形で、日本での公開日が後に設定されている点も注目に値すると報じられた。『ジュラシック・ワールド リバース』は8月8日、『ハウ・トゥ・トレイン・ユア・ドラゴン』は9月5日に日本公開を予定している。
新規公開作品と今後の見通し
新作アニメーション映画『スマーフ』は、全世界興行収入で3,360万ドルを記録したが、事前の予想を下回る結果となった。これは、市場の混雑やヨーロッパの天候が家族向け映画の鑑賞に影響を与えた可能性があると分析されている。『ラストサマー』の最新作は、海外58市場で1,160万ドルを稼ぎ出したが、米国ほどのノスタルジアは国外では見られないという。
「Deadline」は、今後も『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の正確な数字が判明次第、情報を更新していくとしている。ソニー・ピクチャーズは、本作を9月に北米で配給する予定だ。