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フランスの出版IP、アジアの映像化へ。「Shoot The Book!」がTCCF 2025で台湾との連携強化


フランスの言語出版社協会(SCELF)は、11月4日から7日にかけて開催される台湾クリエイティブ・コンテンツ・フェスト(TCCF)において、書籍の映像化を推進するイニシアチブ「Shoot The Book!」を昨年に続き開催する。本プログラムは、TAICCA(台湾クリエイティブ・コンテンツ・エージェンシー)との連携、およびアンスティチュ・フランセ(フランス文化センター)とフランス在台協会の支援を受けて実施されるものである。

 

アジア市場における書籍の映像化(IP活用)を促進

SCELFは、フランスの出版社とアジアの映像・視聴覚専門家との結びつきを強化し、書籍から映像へのアダプテーション(Book-to-Screen)を促進することを目的としている。

TAICCAとの戦略的提携の一環として、SCELFは2年連続で会員出版社と共に台北を訪問。アジアにおける映像化の発展と、フランスの文学的才能やIP・翻案に関する出版社の専門知識の普及を目指す。

 

昨年の成功事例:仏台共同製作アニメが進行中

昨年TCCFで初めて実施された本プログラムは、すでに具体的な成果を生み出している。Seuil Jeunesse社から出版されたフレデリック・マレ作のフランスの児童書『Bob et Marley』が、フランスのGo-N Productionsと台湾のLusasa Animationによる共同製作として開発が進行中である。この成功は、両国間のクリエイティブな連携の可能性を強く示すものとなった。

 

2025年のピッチセッション:注目7作品が選出

今年のピッチセッションでは、映像化のポテンシャルが高い7作品(フランス4作品、台湾3作品)が、映像専門家による審査員によって選出された。

フランス選出作品は以下の通りである。

  • 『Agence Perdido』(ヴィクトール・ディクセン著、Bayard刊)
  • 『Flight of the Storks』(ジャン=クリストフ・グランジェ著、Albin Michel刊)
  • 『Rosa Dolorosa』(キャロリーヌ・ドルカ著、Fenech – Media Participations – Mediatoon – Éditions de la Martinière刊)
  • 『Demain les ombres』(ノエル・ミシェル著、Editis – Le Bruit du Monde刊)
  • 『If You Wanna Be My Lover』(エマ・グリーン著、Media Participations – Mediatoon – Éditions Addictives刊)

台湾選出作品は以下の通りである。

  • 『U.N.D.E.R.: The Jade Corpses』(Tymo Lin著、台湾角川刊)
  • 『Fish Eye』(Xerxes著、Links Publishing Ltd.刊)
  • 『Greenhouse Chick』(Windsays著、台湾角川刊)

 

アジアの専門家による審査とB2Bミーティング

審査員パネルは、台湾Eightgeman Co., Ltd.のプロデューサー兼ディレクターであるJeyi An氏、タイNeramitnung Film Co., Ltd.のディレクター兼開発ディレクターであるPanu Aree氏、韓国Mr. Romanceの国際コンテンツプロデューサーであるIleana J. Sung氏によって構成される。

TCCFの会期中、ピッチセッションと並行して、出版社と映像制作者間のB2Bミーティングも活発に行われる予定である。

 

SCELFと「Shoot The Book!」について

SCELFは1960年に設立された著作権管理団体である。映像化、舞台化、音楽化、ラジオ制作など、文学作品から派生する多様な利用形態によって生じる使用料を徴収・分配するために出版社によって設立された。

文化・クリエイティブ産業間の架け橋として、400以上の会員出版社の文学作品の翻案権管理とプロモーションを支援し、トレーニングも展開している。

「Shoot The Book!」は、出版社と映像関係者のシナジーを生み出すために12年前に開始されたイニシアチブであり、カンヌ国際映画祭のマルシェ・デュ・フィルム、Séries Mania(セリエ・マニア)、ローマのMIA(国際視聴覚市場)など、主要な業界イベントでも存在感を示している。

ソース:French Publishers Bring Shoot The Book Back to Taiwan Content Fest