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「たった1人で600億円」ビヨンセの“稼ぐ力”がスタジオ越え…!「AIパニックは終わり」女性リーダーたちが語る2026年の未来図


米The Hollywood Reporter(THR)は、エンターテインメント業界で最も影響力のある女性を選出する年次リスト「The Hollywood Reporter’s 100 Most Powerful Women in Entertainment 2025」を発表した。

​激動の1年を経て、映画・テレビ業界を牽引する女性リーダーたちは、2026年に向けて極めて「強気」な姿勢を見せている。業界の統合や予算削減という逆風の中にありながら、彼女たちは驚異的な興行収入とストリーミングのヒットを生み出した。本記事では、THRの調査結果に基づき、トップエグゼクティブやスターたちの実績、そして彼女たちが予測する「AIとの向き合い方」や「業界の未来」について詳報する。

​ワーナーが40億ドル突破、スタジオ主導の興行収入が完全復活

​2025年の映画業界において特筆すべきは、劇場公開作品の圧倒的な数字である。

ワーナー・ブラザース・モーション・ピクチャー・グループの共同会長兼CEOであるパメラ・アブディ(Pamela Abdy)は、懐疑論を一蹴する成果を上げた。同スタジオの世界興行収入は40億ドル(約5,800億円)を突破。オリジナル作品である『Weapons』(2億6,800万ドル)や『Sinners』(3億6,700万ドル)に加え、IP作品の『A Minecraft Movie』は9億5,700万ドル(約1,400億円)という記録的な数字を叩き出し、業界をリードしている。

​また、トライスター・ピクチャーズのニコール・ブラウン(Nicole Brown)は、R指定コメディの復活を牽引。『One of Them Days』は国内興収5,000万ドルを記録し、続編の制作も決定した。

​ストリーミング戦争の勝者は? 3億人のNetflixとブランド力のHBO

​テレビ・配信分野では、加入者数と視聴回数において明確な勝者が数字に表れている。

​Netflix:圧倒的な規模とアニメーションの成功

​Netflixのチーフ・コンテンツ・オフィサー、ベラ・バジャリア(Bela Bajaria)は、3億人以上の加入者に向けたグローバルコンテンツを統括している。2025年は合計120の​​エミー賞ノミネートを獲得。特に注目すべきはソニー・ピクチャーズ・アニメーション(クリスティン・ベルソン社長)が手がけた『KPop Demon Hunters』だ。公開からわずか10週間で3億2,500万ビューを記録し、Netflix史上最も視聴された映画作品(No.1タイトル)となった。

​HBO & HBO Max:質の高さで1.28億人を魅了

​一方、HBOおよびHBO Maxのオリジナルコンテンツ部門も堅調だ。サラ・オーブリー(Sarah Aubrey)ら率いるチームは、プラットフォーム全体で合計1億2,800万人の加入者を突破。リブランディングの波を乗り越え、『The White Lotus』に続くヒット作『Task』や、エミー賞常連の『Last Week Tonight with John Oliver』など、商業的ヒットと賞レースの両軸で成功を収めている。

​「個」の力が動かす巨大マネー:ビヨンセからトップクリエイターまで

​個人の影響力がスタジオやレーベルを凌駕する現象も加速している。

歌手であり映画製作者でもあるビヨンセ(Beyoncé)は、アルバム『Cowboy Carter』でグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞しただけでなく、ツアー興行収入で4億760万ドル(約600億円)を記録。これはカントリーミュージックのツアーとして史上最高の数字である。

​また、俳優・プロデューサーのジェニファー・アニストン(Jennifer Aniston)が手がけるApple TV+の『The Morning Show』はシーズン5への更新が早期決定。キンタ・ブランソン(Quinta Brunson)の『Abbott Elementary』は、若年層(18-49歳)において視聴率3.25という、現代の地上波では極めて稀な高数値を維持し続けている。

​AIと業界の未来:楽観論と慎重論の交錯

​今年の調査では、生成AI(人工知能)に対する業界リーダーたちのスタンスも浮き彫りになった。

​NBCユニバーサルのパールナ・イグボクウェ(Pearlena Igbokwe)は「AIに対するパニック発作はもう終わりだ」と語る。「テクノロジーはストーリーテリングを増幅させるものであり、人間の想像力やつながりを代替するものではない。より倫理的な使用を確実にするため、我々は積極的になるべきだ」と、AIとの共存に前向きな姿勢を示した。

​一方で、キンタ・ブランソンは「AIに構っている暇はない。クリエイターも観客も、ただひたすら作品を作り続けるべきだ」と、技術論争よりも創作活動への集中を促している。

​2026年のハリウッドはどうなる?

リーダーたちの予測は明るい。マテルのロビー・ブレナー(Robbie Brenner)がAmazonやApple TV+で玩具IPの映像化を進めるなど、プラットフォームを超えたIP展開がさらに加速すると見られる。また、スターズのキャサリン・バスビー(Kathryn Busby)は、俳優組合(SAG)や脚本家組合(WGA)との契約交渉が円滑に進むと予測しており、業界の安定化に期待を寄せている。