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ペンタゴン、ミネソタ州へ正規軍1,500人の派遣準備─トランプ氏「反乱法」発動の可能性も


米国防総省(ペンタゴン)は18日、アラスカ州に駐留する約1,500人の現役兵士に対し、ミネソタ州への派遣に向けた準備命令を下した。同州では現在、連邦政府による不法移民の強制送還強化に対する大規模な抗議活動が続いており、治安維持を名目とした軍事介入の可能性が高まっている。複数の米政府当局者が明らかにした。

緊張高まるミネソタ州、トランプ政権の強硬姿勢

当局者によると、米陸軍は中西部ミネソタ州での暴力事態が激化した際に備え、部隊に「派遣準備命令(prepare-to-deploy orders)」を出したという。現時点で実際に派遣されるかは不透明だが、この動きはトランプ政権が事態を重く見ていることを示唆している。

トランプ大統領は木曜日、州当局が移民局(ICE)職員を標的とした抗議活動を阻止できない場合、「反乱法(Insurrection Act)」を行使し、連邦軍を投入すると警告していた。同州ではすでに、ICEおよび国境警備隊の職員3,000人が増員され、事実上の厳戒態勢にある。

発端はICE捜査官による市民の殺害

ミネアポリスにおける連邦職員と住民との対立は、今月7日に発生した事件を機に決定的なものとなった。

3児の母であるレネー・グッド氏(37)が、自身の車内でICEのジョナサン・ロス捜査官に射殺された事件である。この事件以降、ソマリア系、モン族、メキシコ系の住民を標的としたICEの摘発強化に対し、市民の怒りが爆発。抗議デモは連日激しさを増している。

地元市長は猛反発「軍の介入は事態を悪化させる」

こうした連邦政府の動きに対し、地元自治体からは強い懸念の声が上がっている。ミネアポリスのジェイコブ・フレイ市長は日曜日のNBC番組『ミート・ザ・プレス』に出演し、軍の配備は緊張をさらに悪化させると警告した。

現在、抗議活動の多くは平和的であるが、連邦政府による要員増強とグッド氏の殺害以降、市内での衝突は頻度を増している。ミネソタ州知事は緊張の高まりを受け、すでに州兵(ナショナルガード)を動員している。

特定コミュニティへの標的化と宗教施設での衝突

トランプ大統領は、ミネソタ州における社会福祉資金の不正流用疑惑を繰り返し指摘し、これを移民局員派遣の正当な理由として挙げている。特に大統領および政権幹部は、同州のソマリア系移民コミュニティを名指しで批判の対象としている。

混乱は宗教施設にも波及している。パム・ボンディ司法長官によると、セントポールの教会で、牧師の一人がICEに勤務しているとの疑惑を巡り、抗議者が礼拝を妨害する事案が発生したという。

オンラインに投稿された動画には、「ICEは出ていけ(ICE out)」と叫び拳を振り上げる人々と、その行為を「恥ずべきこと」と非難する教会指導者の様子が映し出されており、司法省が調査に乗り出している。