本日付けで、アミューあつぎ映画.comシネマを退職することになりました。
副支配人から始まり、支配人までやらせていただきたくさんの知見を得ることができました。
またオープン時より、様々な方にご尽力いただきました。本当に感謝でいっぱいです。この仕事を通じて知り合った方、また再会した方もおりました。良い出会いばかりです。
退職理由は、複合的なものですが、8月より映画館の運営体制が変わっていく中で、自分の目指してた方向性と会社の方向性が一致しなくなってきたこと、元々メディアの仕事がやりたかったというのもありますが、自分が本当に頑張れるものは何かな、と見つめ直す必要が出てきたことにあります。
引っ張る立場の人間はできるだけ迷いのない方がいいと思います。少なくとも自分のやりたいことはこうだと強く持っていないと駄目でしょう。それが今の会社の体制で持ち続けられるかどうか、数ヶ月前から自問し続けて、今回の決断となりました。
立ち上げメンバーとしてこの映画館に関われたことは僕の人生の中で、とても大きな位置を占めるでしょう。米国時代の配給の仕事もほぼ立ち上げメンバーだったな。新しいことを始めるのが好きなんでしょうね。
上映作品の編成、スタッフをまとめること、公式サイトとソーシャルメディアの運営を一通りやってきましたが、自由度の高い会社だったので何でも積極的にやっていきたい自分としては、いろいろなチャンレンジができました。一方実現できなかったこともありました。先日クリント・イーストウッド監督の「ハドソン川の奇跡」を見たんですが、決断することの重みと責任についての映画でした。仕事においてのあらゆる状況はひとつとして、全く同じ状況は過去にはない。そういう中で決断をするということはどういうことか、支配人業務で数多く学びました。おかげで「ハドソン川の奇跡」の物語の重みが遥かに増したと感じます。映画館で働く以前と今とでは、あの映画の楽しみ方も全く違っていたでしょう。そういう意味では、映画を見ている最中に成長を実感するというのも変な奴だと思いますね。
それに、映画館で日々仕事をして、映画に囲まれた生活をしてみて、改めて感じたことは、映画ってやっぱり美しいものだなということです。この美しいものが世の中にますます増えてくれたほうが、僕の人生が豊かになります。これからもその豊さの追求を止めることはないでしょう。
映画館の業務と並行して個人で受けていたライターとしての仕事はずっと継続していきますし、ブログも書き続けていきます。映画館の仕事もきっかけはブログみたいなところもあったし、映画館業務で唯一ストレスだったのは、ブログを書く時間が確保できなかったことです。日常的に書くことが実は随分と精神安定剤になっていたんだなと実感しました。書くことで随分といろんなことを学んでいたようです。書きたいこともたくさん溜まっていますし。今後またどこかの会社に所属することもあるかもしれません。
アミューあつぎ映画.comシネマにご来館されたお客様、また快く作品を提供してくださった配給会社の方々、舞台挨拶などでご協力いただいた製作者の方々、本当にありがとうございました。皆様のおかげで非常に幸せな雰囲気のなか仕事することができました。
映画館はこれからも発展し続けますので、引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。