FILMAGAで連載企画が始まりました。
連載企画のテーマは「多様性」です。昨今の映画を含む表現物は多様性への理解なくては成り立たないものになってきました。人種、ジェンダー、性的指向etc… メディアや娯楽は人の様々な側面を写す鏡ですが、ステレオタイプを流布してしまうこともあれば、偏見を打破して、新鮮な見方を提示してくれることもあります。
それはネガティブな側面もポジティブな側面もあると思いますが、本来多様な道が開かれることは、可能性を拡げ、選択肢を増やすことにつながると思っています。
この連載では、映画の中で描かれるマイノリティの扱いや、視点などを様々な作品を通して紹介していく予定です。
一回目は絶賛公開中の「ラ・ラ・ランド」と、10年前にアカデミー作品賞を受賞した、ポール・ハギス監督の「クラッシュ」を取り上げました。
↓
なぜ「夢の国」にオスカーは訪れなかったか。明暗分かれた2つのLA映画『クラッシュ』と『ラ・ラ・ランド』 | FILMAGA(フィルマガ)
LAという街を、対象的な視点で描く2作品です。奇しくも「ラ・ラ・ランド」はオスカー本命と言われながら受賞を逃し、「クラッシュ」は本命を退けて作品賞を受賞した作品でもありますね。
多様性について考えるということは、これからの世の中について考えることでもあり、人間の生き方について考えることでもあります。時代とともに映画の表現も変わってきましたが、時代を無視した表現はできません。多様性について考えることはより良い映画のあり方、ひいてはより良い社会のあり方について考えることにもつながると思うのです。