アニメ!アニメ!の敵役連載で『メイドインアビス』のボンドルドを取り上げました。
アニメ至上屈指のゲス外道! 敵キャラ・ボンドルドだからこそ伝えられる「メイドインアビス」のテーマとは | アニメ!アニメ!
近年のマンガ・アニメの悪役キャラでも出色の1人だと思いますが、この連載でどこかのタイミングで取り上げたいと当初から思っていました。
その外道ぶりが目を引くキャラクターですが、本人に悪意がないというか、純粋な探究心で行動している人なんですよね。倫理観の欠如というより、強すぎる探究心が全ての感情を凌駕している感じがあって面白いですね。
この作品で探究心を象徴するのはリコなんですけど、だからリコにはボンドルドと相通じるところがあるというのも非常に面白い展開だと思います。「思ったよりずっとこっち側」とボンドルドがリコを評しますが、本当に面白いセリフです。
歴史上の開拓者と呼ばれるような人物も、結構ボンドルドみたいな人だったと思うんですよね。コロンブスとかそんな感じだったんじゃないでしょうか。そういう人が切り開いた歴史の上に我々の生活のあるのですね。黎明卿という、輝かしい異名もらってるのも納得なんですよね。
以下、構成とメモです。このシリーズはあんまり事前に整えすぎずに書いている傾向がありますね。
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Point
本当の悪人は自分を悪とは思っていない
マッドサイエンティスト
探究心の塊・・・憧れと何が違うのか
明け方。転じて、黎明期(れいめいき)とは、ある事柄が形になる前の始まりの時期を表す。
狂愚まことに愛すべし、才良まことに虞るべし
狂は常に進取に鋭く、愚は常に避趨に疎し
草食系の若者と吉田松陰 | 雁屋哲の今日もまた https://kariyatetsu.com/blog/1233.php
作品のテーマ、描こうとしているものをいかに深化させる存在か。
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未知の探求は多かれ少なかれ、これまで手付かずだった場所の蹂躙や侵略を伴うはず。
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それでも、何よりも「憧れ」を優先する気持ちとはどういうものか、リコとは異なる(部分的に重なる)形で描いたのがボンドルド
子どもを犠牲に。。。第三層の大断層で小動物を囮の犠牲にするリコ。。。ごめんね、美味しく食べたかったな。という台詞はどんな味がするのか興味あるということではないか。
Intro
メイドインアビスは、冒険や未知への憧れを描く作品だ。
それを体現するのが主人公の一人リコである。しかし、もうひとりいる。それが作中最もろくでなしと言われるボンドルドだ。
Body1
ボンドルドは悪人なのかどうか。本当の悪は自分を悪だと考えてなどいない。正確には悪や善という基準で物事を考えていない。探求心は全てに勝る。
黎明、夜明け、、、暗い闇を終わらせ光をもたらすもの。。。。前向きなその異名
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そんな人物たちに実際に世界は開拓されてきたという紛れもない事実
開拓者や革命家は概ね狂っている。
吉田松陰の話。コロンブスの話
Body2
リコとの対比と類似。。。自分の腕を切れといえるリコ。。。もしそれが他人だったら。。。痛みが選択の基準になっていない。さらに冒険を続ける気だった。。。冒険が続けられるかどうかが選択基準になっている。
実験精神旺盛なリコ。。。レグにいろいろ試している。
小動物を犠牲にするリコ。。。食べたいのは味に興味があるから?
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ボンドルドとの違いは、その犠牲にしてよいものの範囲の違いでしかないのか。
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そのコアにあるものは、憧れという同じものではないか。
主人公を相対的に描写する敵役として非常に優れている
Concl
歴史を切り開く人物は、たいていこういう人物なのではないか。
憧れは止められない。作品のテーマの多面的な奥深さを描くためにもボンドルドが貢献している。
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メモ終わり。
吉田松陰の話とかは削ってます。「狂愚まことに愛すべし、才良まことに虞るべし」はなかなかボンドルドっぽい言葉かも、と思ったんですが、ちょっと突飛かもしれないと思ったので。
でも狂った人間の方が先見性があったりすることありますよね。そういう人のヤバさもまた人間社会を前にすすめるために使われてきたのだと思います。この作品のボンドルドもアビスの探検を進ませるために多大な貢献をしているわけで、彼のおかげで冒険者の死者数なども減っているのかもしれません。
リコとボンドルドは人間の探究心の裏表の関係という感じがします。探究心は美しくもあり醜くくもあるのだと思います。