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3D映画ブーム終了のお知らせ?

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パイレーツオブカリビアン4が相変わらずヒット中です。ジョニー・デップはたしかにはまり役ですね。

今回は、3D公開もされているんですが、人気大作シリーズの待望の3Dバージョンにもかかわらず、3Dにお客さんがあまり入ってます。何と2Dの方が売れちゃってます。ハリウッドリポーターによると、公開第一週の3Dによる興行収入は全体の47%。3Dはチケット一枚あたりの単価が高いので、大多数は2Dを見てるってことですね。

 

まあ、実写は違和感あるから、2Dのがいいよな、と思う人もいるかもしれませんが、実写だけでなく、アニメまで撃沈してます。人気アニメ映画の続編、カンフーパンダ2がアメリカでは公開中ですが、こちらの興行収入も3Dバージョンは全体の50%を下回ってます。

2009年、アバターの公開の年、ハリウッドでは3D元年なんで言われたのですが、ハリウッドが巨額の投資をして推進した3Dが2011年には早くも人気に陰りが見えています。

3D映画は、料金が高い。というのは一因としてあるでしょう。でも、もし2Dと同じ料金なら人は3Dを選ぶんでしょうか。案外そうでもないかもしれません。というのも3Dって本質的に人間の目には不自然ななんですよね。

 

人間の目というのは、手前にある物にフォーカスを当てた時、その背景はボヤけて写るものです。

逆に背景を見れば、前の物体はボヤけます。人間の目とは本質的にそういうものです。

 

ところが3D映画は基本的に奥行きを表現しないといけないものだから、基本的に手前の物も背景も全部ピントあってるんですね。

これって人間の目ではあり得ないです。

 

http://blogs.suntimes.com/ebert/2011/01/post_4.html

アメリカの有名映画評論家、ロジャー・エバートは3D嫌いとして有名ですが、サンタイムスのブログ(上記リンク)でWalter Murchさんによる、いかに3Dが人間の目には不自然なものかの解説を紹介してます。図入りなんで、英語読める人はわかりやすいですよ。ちなみにこの人は地獄の黙示録のサウンドを作った人です。予断ですけどあの映画の大迫力の秘密は音にある、と思いますね。映画にとって音の効果はムチャクチャ大事だとわかる一本です。

 

人間の目は一点に集中すると周りはボヤけて見え、カメラは元来その目の延長上のものとして設計されている、という前提を3D映画はあまり踏まえていないように思えます。

 

そもそも、様々な分野で消費者主導型のマーケットが出来上がりつつある中、3Dに対するニーズがあったわけでもないのに、無理やりハリウッドが推し進めた感のある3Dが長続きするわけないと思ってました。

僕は、個人的に3Dって技術は、映像の専門性をある種の参入障壁として既得権を確保してきたハリウッドとメーカーのエゴに近いものだと思ってます。

 

映画は技術革新とともに、表現方法を多様にしてきました。

トーキーによって音による効果が可能にし、カラーによって豊かな色の表現ができるようになってCGは現代に恐竜を蘇らせることを可能にしました。

 

でも3Dは映像表現をより進化させてるでしょうか。むしろ奥行きに縛られ自由が減ってる可能性すらあります。今年の夏、トランスフォーマーの続編が3Dにて公開されますが、興行成績がどうなるか、ハリウッドではけっこう注目されてます。単に迫力あるだけじゃなく、新しさを生み出せるのでしょうか。 3D版予告編の出来は評判高いのですが。

http://yoshis-style.blog.so-net.ne.jp/2011-02-13より転載

こんな気分の方、結構いるんじゃないかな?

※個人的には、3DなんかよりもARの方が、よほど可能性を秘めてると思います。

現段階の技術で可能かどうかわかりませんが、AR機能搭載のサングラスをかけるとスクリーンにいないキャラクターが写り、そのキャラもきっちり物語に絡むような作りにすれば面白いとおもうんですがね。そのキャラクターもサングラス毎に違う仕様にすれば、映画好きなら全部のパターン、見たがりますよ。そんなのあったら僕は絶対行きますもん。

AR技術の映画利用については、また別途書きたいと思ってます。

 

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