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欧州各国のVOD施策いろいろまとめ

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備忘録的に欧州各国の映像オンデマンド配信に関する拾った情報をまとめてみます。

ロシアで初めてのオンラインプレミア試写会が実施

ロシア映画で初めて、映画館での劇場公開よりも先にインターネットで映画を視聴可能にするプロモーションが行われたようです。
Andrei Marmontov監督の歴史ドラマ「The Gold」という作品は、8月26日の18時にオンラインでのプレミア試写会を開催。翌日からの劇場公開にはずみをつけようという施策でしょうか。
日本でもHuluなどで同様の施策が行われたことがありますが、どこの国でも映画館への集客でどのようにインターネットを利用すべきなのか、様々な試みがなされているようです。

オーストリアでも劇場&オンライン同日公開が

オーストリアのビデオ・オンデマンドサービスのflimmitとFilmladenという配給会社が提携して、映画館での封切りと同日にオンライン配信を開始する試みを始めました。これも最近日本でもやり始めていますね。ガンダムUCや、攻殻機動隊ARISEなどのアニメ作品のほか、日本の実写4作品がこの秋同様の公開方式を行います。
オーストリアではトルコ人監督のFerzan Ozpetekが作ったコメディ映画「Magnifica Presenza」という作品がその同日公開作品に選ばれたようで、8月23日に公開となりました。

またフランスでもこのトルコ人監督の作品がオンデマンドで先行配信となったとのこと。フランスの大手通信会社Orangeのオンデマンドプラットフォームで7月10に劇場に先行して配信、7月31日に劇場で公開となったようです。

ドイツではプレミア予告編をツイッターで配信という試みも

ドイツの話題も少し。
ドイツではスティーブン・ソダーバーグの映画「恋するリベラーチェ」で、Twitter公式アカウントで独占的に予告編を流したそうです、公式サイトに予告編が公開される72時間前にTwitterで予告編を配信したそう。
これは予告編のポータルサイト「flimmer.de」とのパートナーシップで行われたもの。のTwitterアカウントで予告編を配信したようです。
このFilmmer.deというサイトは1年前に出来たばかりだそうで、あのローランド・エメリッヒも株主らしい。ホワイトハウス爆破してお金儲けるだけでなく、ちゃんと自国の映画業界にも還元しているんですね。

ケン・ローチのドキュメンタリー映画が5カ国同時にオンデマンドで封切り

お次はイギリス。イギリスの巨匠、ケン・ローチのドキュメンタリー映画が5カ国同時にオンデマンドで封切りとなるようです。
ベルリン国際映画祭で上映された後、9月からドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ベネルクス共和国の5カ国で9月13日から一斉にオンラインで視聴可能となります。イタリアでは劇場公開も予定しているとか。

配給会社はWild Bunchなんですが、他の複数の会社とともに、EU内で国境を超えた映画の同時配給・配信のリリースのテストケースを作る「Preparatory Action for “Circulation of European Films in the Digital Era」という、政策でいくらかお金をもらっているのですが、今回のケン・ローチの作品がその実験の第一号のようですね。
「Preparatory Action for “Circulation of European Films in the Digital Era」の目的は、
「EU圏内におけるEUの映画の環境改善、EUの映画のオーディエンスをグローバル市場で拡大すること、配給プラットフォームの相互補完性の改善し、マーケットのプレイヤーたちの変化を促すこと」
とのこと。

きちんとEUも新時代の映画配給のあり方を模索しているんですねえ。日本でお金出して新しい配給システム作れ、とか言ってくれる人、政府内にいるでしょうか。

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