今週から一週間にあったソーシャルTVに関する気になったニュースをピックアップしてお届けします。
特に気になるニュースや新たな施策については、今まで通り個別に記事にいたしますが、アメリカのソーシャルTV感r系のニュースが非常に多くなって来ており、全てを個別記事で分析したり深く紹介したりするにも限界があるな思い始めたので。
ソーシャルメディアの他、スマートTVやセカンドスクリーン、HuluやNetflixのようなオンデマンドサービスの話も取り上げる予定です。数は一日一本計算で7本ほどピックアップしていこうと思います。
主に海外の情報をお届けする予定ですが、時折日本のソーシャルTV情報を掲載するかもしれません。
来月放映予定のディスカバリーチャンネルのシャークウィークのソーシャルTV戦略とは
ソース:Exclusive: First look at Discovery’s social TV strategy for next month’s ‘Shark Week’
ディスカバリーチャンネルの人気コンテンツの「シャークウィーク」は今年で25周年を迎える。8月12日から放映開始であるが、すでにインターネットのライブ配信サイト、USTREAMで専用チャンネルを立ち上げ毎日鮫の様子をライブ配信しているが(マルチアングルで360度の角度から閲覧可能)、この度更なるソーシャルメディアとテレビ番組を連動させる戦略をLOST REMOTEのインタビューで語っている。
25周年の放映に合わせ、iPad用のアプリをアップグレードしHD対応とし、アプリ内でメイキングなどの特典映像、鮫の写真、インフォグラフィックや番組をより深く楽しむための情報、クイズや投票などの参加型コンテンツも用意する。2年前からディスカバリーチャンネルと提携しているソーシャルTVチェックインサービスのGetGlueとの連動施策としてシャークウィーク限定版のバッジの獲得とJAWSOME Prizeという特別な商品プレゼントの機会を提供する。昨年に引き続き、モバイル動画共有サービスのSocialCamにも専用チャンネルを用意して様々な鮫のショートクリップを見れるようになっている。
ソーシャルTVチェックインサービスGetGlueがアップデート。ソーシャルグラフによるガイド機能を強化
ソース:GetGlue to move beyond the check-in with social TV guide
ソーシャルTVチェックインサービスGetGlueのCEO、Alex Iskold氏は、ソーシャルTVサミットにて同社のアプリのアップデード版「GetGlue HD」のプレビューを行った。現在GetGlueは約300万ユーザーを抱えており、データポイントは5億にものぼる。
同社はこの大量のデータを駆使したリアルタイムレコメンデーション機能を提供すると発表。このレコメンデーション機能は自らの視聴履歴と友人の視聴履歴から好み・傾向を解析する仕様となる。カレンダーのようなユーザーインターフェイスとなるとのことで、このガイド機能を開けば何時にどういった番組がどのチャンネルで放映されるのかがわかるようになるという。
そしてIskold氏は、このソーシャルTVガイド機能が同社のマネタイズの道を開くだろうと述べている。基本的には広告モデルとなるようだ。
Mike’s Hard LemonadeのCMがソーシャルメディア上でのコメントを145%増加させる
ソース:Social TV Analytics: Commercials Spur 145% Lift in Social Media Comments for Mike’s Hard Lemonade
Mike’s Hard Lemonadeが自社製品のCMキャンペーンによってソーシャルメディアエンゲージメントを向上させることに成功したようだ。最近同社スポットCMで放映したCMが話題を呼び、製品に対するソーシャルメディアにおけるコメントを145%増加したと、ソーシャルTVの分析を専門にした会社、Bluefin Labsが伝えている。
データは、Mike’s Hard Lemonadeのキャンペーン前のCMを放送していない期間をCMが放送された期間を比較する形で分析された。5月9日から22日の期間に、CMの放映回数は合計621回とのこと。
アドエイジは、ソーシャルTVの観点からいうと、番組もコマーシャルも、それらは同じプログラム(コンテンツ)だと云う。娯楽性を持ったCMは、優秀なコンテンツとなり、ソーシャルメディアにおける、企業とユーザー、さらにはCMを放送する番組とユーザーとのエンゲージメントを高めてくれる効果がありそうだ。
Mike’s Hard LemonadeのCMはこちら。
NBCがオリンピック用の2つのアプリをリリース。セカンドスクリーン体験を強化
ソース:NBC debuts 2 social apps for the London Olympics
ロンドンオリンピックは初のソーシャルオリンピックと云われてるが、初のセカンドスクリーンオリンピックでもある。NBCはオリンピックのプラグラムをさらに便利に深く楽しめるように2つのアプリをリリースした。それぞれiOSとAndroid版が用意されており、無料でダウンロードできる。共に制作はアドビが請け負った。
1つはNBC Olympics Live Extra。3500時間以上のライブ配信を提供する。ライブ配信を視聴するにはケーブル、サテライト、IPTVサービスに加入している必要があり、TV Anywhereの認証が必要。
もう一つのアプリは、NBC Olympics。競技のハイライトや結果とPrimetime Companionと呼ばれる放送との連携機能を提供する。その他、イベントスケジュール、選手の詳細はプロフィールやコラムも掲載される。Primetime Companionはテレビで放送中の競技のトリビアや、投票の受付、写真のスライドショーや選手のバイオグラフィーなどを、現在NBCのオリンピック放送に合わせて自動で認識し同期した情報を表示する。
NBCはこのアプリに関して究極のセカンドスクリーン体験を呼びアプリの完成度に自信をのぞかせている。
アメリカの今週のソーシャルTVトップ20
ソース:20 TV Shows With the Most Social Media Buzz This Week
テック系ニュースサイトのマシャブルでは毎週、ソーシャルメディアで話題となったテレビのランキングを公開している。
地上波放送では、今週はメジャーリーグのオールスターゲームがトップで、2位と3位にファミリーガイとシンプソンズという2大コメディアニメがランクイン。上位3位をDOXが独占という形になっている。
ケーブルTVチャンネルの方では、VH1で放送されているドキュメントタッチのドラマ「Love&Hip Hop Atlanta」。2位はスポーツ専門チャンネルESPNの年間表彰式であるESPY Awards。3位はスポンジボブのspongebob squarepants。
アメリカでもアニメーション番組はソーシャルメディア上で話題になりやすい傾向があるのだろうか。ケーブル、ブロードキャストともにアニメーション番組が上位にランクインしている。
NetflixとYouTubeネットTVで最も人気のあるアプリに
ソース:Netflix, Amazon Instant Video top ‘must-have’ apps for Internet-connected TV owners
インターネット接続機能を持つテレビの普及が進み、テレビも「スマート化」してきているが、どんなアプリが好まれているのだろう。Harris Interactive PollはスマートTVに必須のアプリは何かという統計調査を行った。その結果、Netflixが1位、YouTubeが2位という結果になった。3位にはフェイスブックがランクインするものの、4位もAmazonインスタントビデオというアマゾンの提供するビデオオンデマンドサービスのアプリが入っている。
統計ランキングの15位中、11のアプリがビデオオンデマンドサービスとなっており、時間に制約をうけない視聴スタイルが浸透していることを裏付けている。また、インターネットに接続できるTVを持っているユーザーは、有料のオンデマンドサービスを利用することにそれほど抵抗がない、ということでもあると記事は指摘している。
イギリスのBSkyBが独立したインターネットTVサービス、Now TVを開始
ソース:BSkyB to Launch Standalone Internet TV Service Now TV on Tuesday
ニューズコーポレーション傘下のBSkyBは、有料の定額制インターネットTVサービス、Now TVを開始すると発表した。Netflixやアマゾン傘下のLovefilmsなどの先攻する定額オンデマンドサービスに対抗する。
このサービスは、完全独立型のであり、ユーザーは有料であるBskyBのテレビ契約を結ぶ必要はない。Sky Movie Passと呼ばれる月額15ユーロ(23ドル)の見放題サービスと、映画一本につき99ペンスから3,49ユーロで見れるPay&Playサービスの2つのプランを提供する。映画の他スポーツ、さらには年内にはSkyエンターテイメントグループのTVコンテンツが加えられる。
PCからの利用の他、AndroidとiOS(iPhone&iPd)に対応。今夏xBoxでの視聴にも対応するほか、時期は未定だが、プレイステーション3やRokuにも順次対応予定とのこと。
この記事はソーシャルTVラボにも同時に配信されています。日本のソーシャルメディアで話題となった番組ランキングやコラムなど多様な情報をお届けしています。
http://socialtv-lab.org/