昨今、アカデミー賞などの映画賞レースに必ず絡んでくる制作会社The Weinstein Companyがオリジナルの映画のアイデアをフェイスブックで公募していたりしていました。
デジタル時代に、新しい才能を積極的に発掘しようという姿勢の現れと、フェイスブックページのマーケティング事例としてもユニークな一例です。
READY FOR YOUR SHOT AT THE BIG TIME? In… – The Weinstein Company
The WeinStein Companyは、アメリカの独立系の映画製作会社で、ミラマックスを創業したハーヴェイ・ワインスタインとボブ・ワインスタイン兄弟が2005年に設立した会社です。最近ですとタランティーノの「ジャンゴ 繋がれざる者」やポール・トーマス・アンダーソン監督の「ザ・マスター」など、質の高い作品を数多く制作している会社です。配給業も行っており、海外の良質な作品を米国内で多数配給しています。
今回、そのワインスタイン・カンパニーが行ったのは、MTVの運営する2つの映画情報サイト「Film.com」と「Next Movie」と提携して、オリジナルの映画のアイデアをフェイスブックでの募集。ワインスタイン・カンパニーの公式フェイスブックページをいいねするだけで、だれでも自分のアイデアを売り込むことができます。ワインスタインカンパニーの重役が必ず目に通すとのこと。
英語で最大1000文字までで投稿で、投稿はアメリカからの投稿しか受け付けていないので日本からは投稿できません。実際に映画化を約束しているわけではありませんが、デジタル時代に作品アイデアの集め方としては一つのやり方ですね。
ワインスタイン兄弟ほどの大物に自分の企画やアイデアを見てもらうことは、協力なコネクションがない限り不可能なことでしたが、若いフィルムメーカーにとっては貴重な機会でしょう。
今後はこういう試みが増えてくるのでしょうから、オンライン上だけでののプレゼンやピッチのスキルの向上が必要になってくるかもしれませんね。
この募集はワインスタイン・カンパニーのフェイスブックページをいいねしないと、応募ができない仕組みになっています。それゆえ、フェイスブックページのプロモーションとしてもとても有効に機能していますね。
これに応募してくる連中は、みなフィルムメーカーでしょうから、ワインスタイン・カンパニーのような映画製作会社にとっては、将来の才能の前に、現在の優良顧客でしょう。映画作りたい人はみんな映画好きですから。
この施策は、そういう連中からの「いいね」を一気にたくさん集めることができるのでいいですね。
こうした試みから話題作や、オスカーレースに絡む作品が生まれたりする日が来るのでしょうか。単純なフェイスブックページを利用したプロモーションとしても面白い事例ですね。
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