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『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』のレビューを書きました

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 シネマズPLUSに、京都アニメーションの新作映画『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』のレビューを書きました。

 京アニの巧みな技が光る!『特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト』が描くアニメの本当の面白さ | CINEMAS+

 「ユーフォ」シリーズが帰ってきました。4年ぶりです。相変わらず面白いです。キャラクターがどれも死んでない、動きもいいし、音もいいし、脚本もやりたいことが明確になっていて、演出もうまい。なにもかも上手いのが京アニの特徴ですが、本当にすごいです。

 原稿は、4年ぶりの新作ということで、「ユーフォ」シリーズのおさらいをして、今回の中編がどういう位置づけかを原作の展開から明確にするところから始めました。来年には最終章がありますが、劇場版の久美子たちの2年生のエピソードと、3年生編である最終章の間に位置づけられるものです。

 原作をどう映像に翻案しているか、この丁寧さにも注目しました。

 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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Point

ユーフォシリーズのおさらいと基本的な魅力

どうアニメは原作を翻案しているか

どう芝居を作っているのか
 
 

Into

ユーフォ4年ぶりの新作が公開

シリーズの概要。。いつから始まり、何作目、

今回は2年生篇と3年生篇の間をつなぐ物語

久美子が部長となって、少人数編成のアンサンブルコンテストのオーディションが行われることになる
 
 

Body1 シリーズのおさらい

1期、、久美子1年生篇

2期、久美子とアスカの物語

劇場版、リズと青い鳥&決意のフィナーレ、久美子2年生篇

そして、今回の中編

来年春には、久美子3年生篇
 
 

Body2 原作とどう翻案して、アニメにしているか

原作は短編、収録本を紹介

筋書きは同じだが、アニメに翻案する時の京アニのセンスが随所に感じられる

冒頭、原作は久美子が注目と言うところから、映画は一人で練習して、少し遅れて吹奏楽部の部室に久美子が入ってくる。黒い画面から音だけで始まる。これが音の映画であると強く意識させる。

注目と久美子が言うが、瞬間的には静かにならず、まばらに久美子が前に立っていることを認識しだす。

原作は、パン、と久美子が両手を叩くと、喧騒に満ちていた音楽室は嘘のように静まり返った

ここは微妙にアニメのニュアンスは違う。むしろ、パンと注目を言ってすぐにはシンとならない。まだ久美子が部長になってまもないことから、部をまとめ切れていないような、そんなニュアンスがこもってる

麗奈が久美子をチームに誘うシーンが二人だけのシーンに変更(**要確認**)。。これは合ってた

このシーン含めて、全体的に久美子と麗奈2人のシーンが増えている。

引退した3年生たちの描写も痴話げんかシーンが追加されるなど、サービス精神旺盛ですが、喧嘩をよそに久美子はさっさと用が済んだら去ってしまうあたり、久美子が3年たちと長い付き合いでもうわかっているという人間関係の描写を深めることにつながっている。

今作はこれまでスポットの当たらなかった脇のキャラが活躍する。つばめ、彼女の成長

そして、久美子が部長らしくなっていく成長を描いていく。今まで巻き込まれ体質で一年のころから3年のもめ事に巻き込まれながら培った人間観察力が多いの発揮される。

同時に、彼女が部長らしくなっていくところが描かれる。。。さりげなく部長の仕事、備品チェックなど事務的な作業を淡々とやっているシーンを設定しつつ、原作の物語を消化するような構成になっていて、常に久美子が忙しく働いている姿が確認できる。

こういうシーンで必ず、京アニのこの作品は描くのが大変そうな、小芝居をたくさん入れてくる。

パンフを引用する。小川さんのコメント

こういうところをさぼらないので、各キャラクターの出番が短くてもきちんとキャラクターが伝わる。

結果、芝居の画面密度が濃い

そういう芝居が生まれやすい場面をきちんと設計するのが上手。久美子

芝居の細かさ、ややもすると意味のなさがあるが、物語を見せるだけなら意味はないが、人間味がでて、大人数でてきてもキャラが死んだようなモブにならない、みんな生きていると実感がすごく深くなる。

もちろん、原作の良さを生かすことも忘れない。

マリンバを運ぶシーン、2人で運んでいたマリンバをつばめが一人で押していくようになる、この決意の強さが良く出るシーンをしっかり演出できていた。マリンバの重さと高価さによる2人の慎重な運びから、つばめが一人でぐいっとマリンバを押すというシーンに彼女の成長が凝縮されている、ここを言葉よりもアニメーションで描く。

みどれとのやりとりが面白い。窓を開けるのが上手い久美子と石原監督はパンフのコメントで強調している。

窓がちょっとあいている、のぞみはちょっと心を開いている。その窓を上手くあけられないのぞみ。しかし、久美子はあっさりとその窓を開けられる。

ココを、画面を窓枠で久美子とみぞれを分割するように見せて、その枠が取っ払うように回り込んでいく久美子(**要確認**)

最後、麗奈の動きがコマ撮りされたみたいに久美子の網膜に焼き付いた。

ここをどう表現しているか、要確認

派手な物語じゃないけど、一瞬も画面から目が離せない。

芝居作り、レイアウト、タイミング、どれも確かすぎる。そこの久美子の間とか。

アニメーションの芝居って本当に見るのが楽しいと思わせる一本。ユーフォシリーズがいつだって、そう、京アニ作品は全てそう。
 
 
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 メモ終わり。

 京アニの素晴らしさが堪能できる一本です。ぜひ劇場でみてください。
 
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