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「虎に翼 紅白特別編」時空を超えて米津玄師が寅子と共演。100年先の未来を見据えようとメッセージ

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NHK朝の連続ドラマで好評だった『虎に翼』の紅白特別編を見た。

紅白歌合戦で、その年話題となった朝ドラの特別編を放送したり、コラボするのは今までにあった。『おかえりモネ』(2021年度前期)と『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)では、それぞれのキャストが出演していた。キャストの出演はほとんど例年見られることであるが。また、朝ドラの主題歌を歌ったミュージシャンが出場するケースは相当に多い。

『花子とアン』や『あさが来た』『ひよっこ』などは、紅白特別編が枠内で放送された。今回の『虎に翼』はこれに連なるものだ。

強く記憶に残っているのは『あまちゃん』のコラボだ。これは特別編157回と銘打たれて『おら、紅白出るど』のタイトルで紅白の中で放送され、さらには、アキとユイがステージで歌うという見事な盛り上げっぷりだった。

今回の『虎に翼』も「あまちゃん』同様「特別編」と打たれているので、新規エピソードとして制作されたということだろう。歌ものの内容ではないから、ステージパフォーマンスがあるかどうか、わからないが、寅子の「うちのパパとうちのママが〜」の歌詞が印象的だった『モン・パパ』を歌うこともあるかもしれない。

どちらかというと、寅子たちの生きた時代にも紅白は1951年から始まっているので、寅子たちが生きた時代にも紅白があった。なんとなく、あの登場人物たちが紅白を楽しんでいるみたいな内容が良いかもなと思ったのだけど、公開されたあらすじは「法学部生の寅子を中心に巻き起こる年の瀬の物語」ということなので、時代が合わない。

なので、この線はなさそう。では、どんな物語でどう紅白とリンクさせるのだろう、そんな期待と疑問を抱いて紅白を見ていた。
 

米津玄師が時空を超えて寅子たちと邂逅

猪爪家が全員まだ生きている大晦日、おだやかな年越しをしたいという直言のに対して寅子は浮かない顔。この年には女性弁護士は誕生しなかった。みな受からなかったのだ。優三さんにも耳が痛い。そして、寅子は同級生たちとその年最後の傍聴へ。

寅子は言う。海の世界では戦争しているしご婦人は苦しんでいると。穏やかではいられない、と。よねさんは、「いま、ここに私たちがいるだけでも」という。竹むらでご飯を食べようと提案する梅子さんに対して、よねさんは先に帰るという。よねさんを追いかけて傍聴室を出ると、そこにはなぜか米津玄師がいる(よねさん=米津玄師!?かけたのか)。そして、「さよーならまたいつか!」を裁判所の大階段で歌う(名古屋市市政資料館がロケ地らしい)。

途中からはキャストも交えてのダンスパフォーマンスも披露。

世界は混迷しているけれど、いまここに自分たちは生きている、前進は見られなくても進む意思は持ち続けよう、そんなメッセージを感じさせる内容だった。

米津玄師の「さよーならまたいつか!」は、100年先の未来を見据えようという内容だ。今、直近の未来が先に進んでいないように見えても、100年先から見たら、今の苦しみが大きな最初の一歩になっているかもしれない。

寅子たちの過去と米津玄師の今をつなぐことで、大きな未来を見据えて今の困難、様々な問題に対して戦っていこうという、そういうことを伝える内容だったと思う。

シンプルな構成で、人気キャラもみんな出してきた。花岡悟とか。死んでしまったキャラクターをこうしてみると感慨深いものがある。猪爪家も含めて。

この学生時代のエピソードが見れたのが良かった。『虎に翼』というドラマで一番完成度が高かったのは、この学生時代のエピソードだったと思う。

 
最後の米津玄師と寅子のピースサイン、多幸感にあふれていてすごく良かった。

ここで見れるよ。
(1506) 【米津玄師】「さよーならまたいつか!」虎に翼SPコラボ【紅白】|NHK – YouTube
 
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