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日本初の快挙、アメリカのラジオチャートTOP40入りも達成
2025年5月27日 – 日本人8人組ボーイズグループ「ONE OR EIGHT(ワンオアエイト)」が、アメリカの大手レコード会社Atlantic Music Groupとグローバルメジャー契約を締結したことが発表された。所属事務所のエイベックス・ミュージック・クリエイティヴが27日に明らかにした。
Atlantic Music Groupとは
Atlantic Music GroupはWarner Music Group傘下の音楽レーベルで、Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)やEd Sheeran(エド・シーラン)といった世界的スターを輩出してきた実績を持つ。1947年創立の歴史あるAtlantic Recordsをはじめ、300 Entertainment、10K Projectsを統括する業界大手である。
日本のボーイズグループ史上初の快挙
ONE OR EIGHTは既に海外でも注目を集めており、3月19日にリリースした楽曲「DSTM」が、アメリカで最も権威のあるラジオチャート「メディアベーストップ40」(5月4日〜10日付)にランクイン。これは日本人ボーイズグループとして史上初の快挙となった。
同チャートには通常、Lady Gaga(レディー・ガガ)やAriana Grande(アリアナ・グランデ)などのトップアーティストが名を連ねており、アメリカおよびカナダの180以上のラジオステーションで再生される楽曲を集計している。
エイベックスのグローバル戦略が結実
この契約締結は、エイベックスが2022年5月に発表した中期経営計画「avex vision 2027」の重点戦略である「多様な地域・多様な分野で”愛される”IPの発掘・育成」の成果の一つである。
同社は2025年4月に米国のアーティストマネジメント会社S10 Entertainment & Media LLCを連結子会社化し、同社CEOのBrandon Silversteinを新設した米国拠点Avex Music Group LLCのCEOに迎えるなど、グローバル展開に向けた体制強化を進めてきた。
新曲「365」を6月18日にリリース予定
Atlantic Music Groupとのパートナーシップ第一弾として、ONE OR EIGHTは6月18日に新曲「365」をリリースする予定だ。同楽曲はJustin Bieber(ジャスティン・ビーバー)などの楽曲を手がけたソングライター・Nasriが参加し、シンプルながらも印象的なビートとメロディが特徴のエモーショナルなナンバーに仕上がっている。
ONE OR EIGHTのプロフィール
ONE OR EIGHTは、MIZUKI、NEO、REIA、RYOTA、SOUMA、TAKERU、TSUBASA、YUGAの全員日本人からなる8人組ボーイズグループ。グループ名は日本の慣用句「一か八か」に由来し、「BET ON YOURSELF」をタグラインに掲げている。
2024年8月16日にシングル「Don’t Tell Nobody」でデビュー。同楽曲はOneRepublicのRyan TedderとDavid Stewartがプロデュースを担当し、Billboard Japan Heatseekers Songsチャートで1位を獲得した。
また、2024年12月6日にリリースしたBig Seanとのコラボ曲「KAWASAKI(with Big Sean)」では、アメリカのiTunes Hip-Hop/Rap Songチャートで5位にランクインするなど、海外でも着実に実績を積み重ねている。
業界関係者のコメント
Atlantic Music Group マーケティング責任者 Tom Phillips氏は「ONE OR EIGHTがアメリカのトップ40ラジオに初登場したことは、J-POPおよびグローバルポップカルチャーにとって極めて大きなマイルストーンだ」とコメント。
エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ代表取締役社長の猪野丈也氏は「エイベックスとしてもポップスでは初のグローバルメジャー契約となり、私たち自身の未来を切り拓く大きな一歩だ」と契約の意義を語った。
S10 Entertainment創業者・CEOのBrandon Silverstein氏は「ONE OR EIGHTがアメリカのトップ40ラジオチャートにランクインしたことは、J-POPのボーイズグループとして歴史的な快挙であり、J-POPのグローバルな勢いの証だ」と評価している。
J-POPの海外展開に新たな可能性
今回の契約締結は、日本の音楽業界にとって大きな意味を持つ。K-POPが世界的な成功を収める中、J-POPアーティストの海外進出は長年の課題とされてきた。ONE OR EIGHTの成功は、日本のポップスが世界市場でも通用することを示す重要な事例となりそうだ。
今後、Atlantic Music Groupによる本格的なプロモーションとディストリビューションにより、ONE OR EIGHTのさらなる飛躍が期待される。