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インド最大級のエンターテインメント企業が手がける歴史的プロジェクト
リライアンス・エンターテインメントは、世界的人気アニメ『NARUTO』の劇場版作品をインドで初めて劇場公開すると発表した。第1作目となる『劇場版NARUTO 大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!』の予告編が公開され、6月27日からインド全土200以上のスクリーンで上映される。
今回の劇場公開は、4月にVariety誌が初報を伝えたアニメ配給における重要なマイルストーンとなる。作品は日本語、英語、ヒンディー語の3言語で上映され、インドの多様な地域の観客層にアプローチする戦略である。
テレビ東京とのパートナーシップが実現した世界戦略
リライアンス・エンターテインメント、テレビ東京、ハプニング365シナジーズの3社パートナーシップにより、世界最速成長エンターテインメント市場の一つであるインドへの本格参入が実現した。この提携により、インドはテレビ東京のグローバル展開戦略における重要拠点として位置づけられている。
テレビ東京グローバル配給部門責任者の斎木寛明氏は「インドの観客の皆様に特別な映画体験をお届けできることを誇りに思う。これまでに製作された11作品の劇場版のうち第1作目が今月劇場公開される予定で、インドのファンの皆様に全作品を発見していただきたい」と述べた。
さらに斎木氏は「この取り組みは我々のグローバル戦略における重要なマイルストーンであり、最も急成長している国際市場の一つであるインドで、NARUTOの遺産を大スクリーンにお届けできることに興奮している」と付け加えた。
教育機関との連携で若年層ファンベース拡大を目指す
リライアンス・アニメーションCEOのテジョニディ・バンダレ氏は、若年層の観客開拓を目的とした教育機関へのアウトリーチプログラム計画を明らかにした。
「我々はインド全土の学校や大学での広範囲な接触プログラムを通じて、インドにおける『NARUTO』ブランドの構築に注力している。このグラスルーツ・エンゲージメントにより、新世代のアニメファンを育成し、『NARUTO』をインドの若い観客の間で文化現象として確固たる地位に確立させることができるだろう」とバンダレ氏は語った。
同幹部は『NARUTO』がリライアンス・アニメーション独自のオリジナルコンテンツ開発にインスピレーションを与えていることも言及した。
元ディズニー幹部が手がける配給戦略
元ディズニー幹部が運営する配給会社ハプニング365シナジーズのアヌロン氏とカルピタ氏は、同フランチャイズのインドでの文化的共鳴について強調した。
「アニメは20年以上にわたり、特に子どもたちとミレニアル世代を中心としたインドの観客の心に特別な場所を占めてきた。『NARUTO』映画の劇場公開は、その歩みにおける重要なマイルストーンとなり、インドの視聴者に深く響く友情、忠誠心、忍耐といった力強いテーマに命を吹き込むものである」と両氏は述べた。
200以上のスクリーンで全国規模展開
リライアンス・エンターテインメント国際事業・シンジケーション部門責任者のドルーヴ・シンハ氏は「『NARUTO』はインドに大規模で忠実なファンベースを持っている。全国200以上のスクリーンでの公開により、我々はそのファンダムに敬意を表するだけでなく、多様で文化的に豊かなグローバルコンテンツを大規模にインドの劇場にもたらすという我々のコミットメントを強化している」と語った。
今後のアニメ劇場公開の試金石として期待
この取り組みは、インド市場における国際的知的財産の活用というリライアンス・エンターテインメントの広範囲戦略を表している。同社はこれまでに総興行収入10億ドル超の400作品以上の製作・配給を手がけ、映画IPを複数プラットフォームで収益化するアニメーション・ゲーミング分野の新メディア資産を保有している。
ヒンディー語の予告はこちら。
ソース:‘Naruto’ Gets First India Theatrical Release, Unveils Trailer