第96回アカデミー賞®国際長編映画賞のショートリストに選出された話題作『アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓』が、2025年6月13日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開されることが決定した。配給は彩プロが担当し、駐日アルメニア共和国大使館が後援する。

本作は、ソ連統治下の1948年アルメニアを舞台に、無実の罪で投獄されたアメリカ人男性チャーリーが、監獄の中でささやかな「幸せ」と希望を見出していく姿を描いた感動作である。
チャーリーは、幼少期にオスマン帝国によるアルメニア人迫害から逃れるためにアメリカに渡った。大人になった彼は、自らのルーツを確かめるためにアルメニアを訪れるが、理想とは裏腹にスパイ容疑で逮捕されてしまう。希望を失いかけていたある日、牢獄の小さな窓から見えるアパートの一室に住む夫婦の姿に目を留める。チャーリーは彼らの日常を観察し、想像力を膨らませて自分も一緒に食事をし、会話を楽しむという仮想の共生を始める。
やがて夫婦仲が悪化し、部屋には夫だけが残される。一方でチャーリーにはシベリアへの移送命令が下る。残されたわずかな時間の中で、チャーリーは夫婦を再び結びつけようと決意し、“牢獄からの仲直り作戦”を開始する――。
本作は、ウッドストック映画祭で長編映画賞・審査員賞・ハワード・ウェクスラー賞を受賞したほか、ハンブルグ映画祭では観客賞を受賞するなど、世界各国の映画祭で計19の賞を獲得。過酷な状況下でも生きる希望を失わない主人公の姿を通して、観客に深い感動を届ける没入型ハートフルムービーとなっている。
監督・脚本・主演を務めたのは、アルメニア系アメリカ人のマイケル・グールジャン。祖父がジェノサイド(集団虐殺)の生存者という自身のルーツを作品に重ね、強いメッセージを込めた。
映画はアルメニア語、ロシア語、英語による三言語構成で、上映時間は121分。原題は『AMERIKATSI』。映倫区分はG(全年齢対象)となっている。
ユーモアと希望に満ちた異色の刑務所ドラマ『アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓』は、6月13日より全国で公開される。