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A24、ドキュメンタリー部門を閉鎖 「Amy」「Val」など手がけた名門部門が幕引き


米インディペンデント系スタジオA24が、ドキュメンタリー部門を正式に閉鎖したことが明らかになった。Deadlineの報道によると、同部門に所属していた5名のスタッフが解雇されたという。A24からの公式コメントは現時点で出ていない。

ドキュメンタリー部門を率いてきたニコール・ストット氏および、ドキュメンタリー制作責任者のエミリー・オズボーン氏は、現在進行中のプロジェクトの完了までA24にとどまる予定である。現在取り組まれている作品には『André Is an Idiot』や『Architecton』などが含まれる。

A24はこれまで、『Amy』(2016年アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞)や、俳優ヴァル・キルマーに迫った『Val』(2021年)といった評価の高い作品を世に送り出してきた。また、『The Last of the Sea Women』『The Sixth』や、モーガン・ネヴィル監督によるスティーブ・マーティンのドキュメンタリー『Steve!』など、多岐にわたる作品群を手がけてきた。

そのほかにも、建築をテーマにしたドキュメンタリーシリーズ『Home』、NBAスターを描いた『Stephen Curry: Underrated』、フリーダイビングに挑む人々を追った『The Deepest Breath』、スティーブ・マックイーン監督による歴史大作『Occupied City』など、多彩なノンフィクション作品で注目を集めていた。

今回の部門閉鎖は、A24の事業戦略見直しの一環とみられ、映画業界におけるドキュメンタリー市場の変化や、配信プラットフォームを巡る競争の激化が背景にあると考えられる。今後A24がノンフィクション分野でどのような方向性を示すのか、引き続き注目が集まる。