先週土曜に開催された、「YouTube x GEO Creator Day」に参加してきました。
オフィシャルによる開催概要はこんな感じ。
本イベントでは Google マップ、Earth、Panoramio 等、GEO(「地球・土地」の意)関連のサービスや YouTube で作品を公開しているクリエイターの方々にお集まりいただき、それぞれのサービスの活用方法や作品のご紹介、ご講演をいただきます。また、Google からは各サービスの紹介やコンテンツの収益化についてのご案内を実施する予定です
今回のイベントは、Googleの提供するGEOツール、YouTubeの収益プログラムの紹介と、それらを活用するクリエイターさん達の講演、またGoogleがそれらを提供するにあたっての理念、それらのサービスの実践的なお話など非常に盛りだくさんの内容でした。この濃い内容が無料なのだからGoogleはやっぱ大したものです。(記念品のTシャツもタダでした)
かなり有意義な時間を過ごすことができました。Googleという会社の奥深さに触れた思いです。
メインセッションはGoogle Earth創設者のブライアン・マクレンドンとアジア太平洋地域YouTube製品開発ディレクターのアダム・スミスの基調講演、プロダクションIGの神山健治監督の講演、有名日本人YouTuberたちのライトニングトーク。
ブライアンとアダムの講演は、主としてGEOとYouTubeの製品紹介とそれが世界に与えた影響などが中心。二人ともプレゼンがGoogleの製品だけで構成されており、Google EarthhやPanoramio、YouTubeを巧みに組み合わせた見事なプレゼンだった。プレゼンそのものが、最高の製品紹介になっていたと思う。
アダムという人は、Google Booksを立ち上げた人で、権利などが絡むコンテンツ関係のサービスには、大抵関わっているらしい。
ゲストスピーカーの神山健治さんのお話は主に、プロの映画作家がyouTubeをどう利用するのかについて。プロダクションIGは、攻殻機動隊劇場版のYouTubeの予告編を3Dで流したりして、積極的に利用しているという印象。
神山監督は、一般の方が何をどう見つめているのかをYouTubeによって再発見することが多々あるという話をされていた。カメラは作り手の視点を如実に可視化するツール。YouTubeは世界中の人々の視線をアーカイブしているんですね。それによって既存の物の見方をは違う見方を発見するのに役立つというお話をされていた。さらにはストリートビューを使って疑似ロケハンするという話もしていし、GEOツールを利用して、アニメの設定の町を再現してイメージ作りをするそうだ。
ライトニングトークでは、僕も大好きなYouTubeの収益だけで旅する映像作家、永川優樹さんが登場。彼の云う、映像は古くなればなるほど希少価値がまして貴重なものになる。ならばそれを映像資産として撮りためて公開しよう、という姿勢には好感。普通はとかく「最新」なものに価値を求めてしまうものですが、映像を残すべき資産として捉えるのは素敵です。その他、ガジェット紹介で有名なビデオブロガー、ジェット☆ダイスケさんなども登場。それぞれが個性的な作品を作っておられます。
講演内容は、林信行さん@nobiがツイートされたものをご覧いただくといいです。
@nobi 氏による【 YouTube x GEO Creator Day 2011 】報告
二部は、GEO、YouTubeの利用状況に応じた各カテゴリ別のセッション。僕は、あえて門外漢であるGEOの部の3Dモデリングを聴講してみる。Google Earthで自分が作ってみたい建物を指定して、それをリアルに再現可能なGoogle Building Makerの使い方を教わる。ちょっと慣れれば僕でも簡単に3D建築のモデリングができてしまいそうだった。こんなものが無料で使えてしまうのか。。。。
さらにはYouTubeから収益を上げることができる、パートナープログラムとその育成プログラムのセッションに参加。すでにパートナーになっているので、あまり意味なかったけど、収益プログラムの参加条件を聞いてみると改めて疑問が湧く。質問のために手挙げてたんだけど、当てられず。僕の疑問というのは、YouTubeにアップされたコンテンツがオリジナルで全ての権利をクリアしていること、とあるのだけど(http://youtu.be/0PIlX25lPcY?t=5m20s)、例えば自社で配給権を保有している映画の予告編はどうなるのだろう。実際、僕は映画の配給の仕事に関わってますが、このパートナーのお誘いのメールが来て、いざ登録したら弾かれた経験があります。そもそも、その権利を保有していることを証明する方法をYouTubeは現状提供していませんよね。この辺、しっかりしたガイドラインが明確かというとそうでもない気がします。この辺読んでもグレーゾーンいっぱいある気がするんですよね。
総合的なな感想としては、非常に有意義だった。特に3Dモデリングやpanoramioなどの自分の知らないサービスに触れることができたし、YouTubeで僕も本格的に活動しようかという気になりました。チャンネル自体はあるので、何をするか今熟考してます。