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北米でbittorrentのシェアが急落。海賊版の利用を減らすにはやっぱり正規サービスの充実が一番いいよね、という話

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コンテンツホルダーにとって、ネットの海賊版との戦いは何年にも渡って頭の痛い問題で、違法ダウンロードに刑事罰をつけてみたりと日本でもいろんな試行錯誤が続いております。

でもやっぱり実行力あるのは、何と言ってもネット上に正規サービスを充実させることだったりするのでは、というのが改めてわかるレポートをアメリカのSandriveが発表しています。

Sandvine report: Netflix and YouTube account for 50% of all North American fixed network data – WSJ.com

11月には発表したSandriveレポート「2H2013」によると、北米のトラフィック(ダウンストリームで)で初めてファイルシェアサービストのシェアが10%を下回ったとのこと。そのうちBittorrentはわずか4.05%にまでシェアを落としています。11年前にはおよそ60%のトラフィックを占有していたファイルシェアサービスがここ数年で激減しています。
SandriveのCEO、Dave Caputo氏は、この要因について2009年以来、NetflixやYouTubeのような正規ストリーミングサービスの充実だとしています。
Netflix: Striving for Customer Satisfaction

現在、北米のネットトラフィックの大部分を占めるNetflix(31.6%)とYouTube(18.6%)ですが、60%もあったP2P(全部が違法な利用のされ方だったわけではないですよ)のシェアを見事に奪ったということになりますね。

しかし、ダウンストリームでのシェアはかなり落としたBittorrentですが、アップストリームの方では、36.35%でいまだにトップです。(表はこちら

ダウンロードして利用している人は激減しているので、あとは違法にアップロードしている人たちだけ退治していけばよさそうですね、この表見てると。
なので、当初から違法ダウンロードの厳罰化や刑事罰化に反対していた方たちの意見通り、アップロードだけ取り締まったらいいんじゃないでしょうか。

Sandriveのレポートにはヨーロッパやアジアなどその他の地域のトラフィックレポートも載ってますが、軒並み、YouTubeなどのストリーミングのコンテンツがダウンストリームのトラフィックの上位にきていますね。しかしBittorrentもまだ上位にランクしていて、シェアも10%以上ありますが、減少傾向にはあります。今年の上半期と比べると、Bittorrentなどのファイルシェアのシェアは微増とのこと。欧州やアジア全体では、各地域で利用可能なサービスや規制にもばらつきがあるので、サービスが整備されてくればもっと減少してくのでは、とSandriveは結論づけています。Netflixは欧州の一部の国ではサービスを開始していますが、利用可能な地域ではすでにピーク時のトラフィックの20%を獲得しているとのこと。昨年からサービスインしたばかりなのに、もうそんなに占有しているんですね。

アップストリームに関しては北米同様、Bittorrentがシェアトップ。

日本においてもHuluがサービスを開始し、Google Playなどでもテレビ番組の提供をスタートしており、少しずつ利用しやすい正規サービスは増えてきていますが、もっとこの流れを促進させていただきたいですね。ニコニコ動画も公式配信が充実してきましたし。

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Sandvine – Register Account

※Bittorrentのようなファイル共有サービスの利用者が全て違法なことに使っていると言いたいわけではありません。念のため申し添えておきます。

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