NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』5話「蔦(つた)に唐丸因果の蔓(つる)」は、唐丸の過去が
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版元の株仲間になれない重三郎(横浜流星)は、ぶーたれていた。でもこの時の制度としてはしょうがない。どれだけ本を作っても自分の手柄にならないことに不満を覚えていた。
一方唐丸をつける怪しい男が。どうやら唐丸の過去を知っているようだ。
平賀源内(安田顕)の方は、中津川鉱山での火災もあり、鉄が思うように取れず窮地に陥っていた。佐々木健介が登場、お連れの平秩東作(木村了)が首を絞められて人質にされてしまった。千両借りているらしい。
平賀源内は鉄から炭売りに転換しようと画策。炭焼きの株をほしいという源内の言葉に何か重三郎はひらめいた風。重三郎は本屋の株を買うことにしたのだ。しかし、版元の仲間に入るには株を体に入れてもだめらしい。
源内は金策のために、田沼意次(渡辺謙)を訪れる。時代は経済であることを見抜く田沼だが、武家の中では蔑まれる考えのようだ。源内はいっそのこと、国を開いてしまえばいい、外国と商売をやればいろんなやつが出てくるだろうという。非常に先見のある考えだ。
『田沼意次 百年早い開国計画 海外文書から浮上する新事実』という本があるのだが、実際に開国計画を進めていたらしい。権力闘争の中で潰され田沼は賄賂政治化として今日知られているが、その彼の知られざる顔をこのドラマは描いている。
一方、重三郎は鱗形屋(片岡愛之助)の抱えで改をやることに。そのうちに暖簾分けしてもらえれば、版元の仲間に入れるとの考えだ。重三郎はその考えを唐丸に伝えて、「お前を絵師として売り出す」と夢を語る。そして、「お前なんかかくしてねえか」と告げる。
唐丸は、例の男に金をもってこいと脅されているのだ。唐丸は、その男と川に一緒の飛び込み、男は死亡、唐丸は行方不明に。
唐丸の絵を眺める重三郎、花の井(小芝風花)と唐丸について楽しい思いを語り合う重三郎。いつかふらっと戻って来るを信じる重三郎は、「あいつを謎の絵師として売り出す」と未来を語る。
謎の絵師といえば、東洲斎写楽だ。やはり唐丸が写楽なのだろう。唐丸との再会はいつになるのか、その時が楽しみだ。
そして、とある男が尾張の熱田で一冊の古本を手にする。その本は「早引節用集」。この男とこの本はどういう関係なのか。
早引節用集は、鱗形屋の手代に徳兵衛という男が、大坂の版元・柏原与左衛門、村上伊兵衛が刊行していた『早引節用集』を『新増節用集』と勝手に題名を変えて、無断で鱗形屋で売るという行為に及び、孫兵衛が罰金の刑に処されピンチに陥るということになっている。6話以降ではこの出来事が描かれそうだ。重三郎にとってもピンチになるだろうが、どうやって乗り越えるのか。
ちなみに節用集は、今でいう国語辞典みたいな本だそうだ。