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バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』最終回!宇宙人がいる日常のゆるさにハマる理由


バカリズム脚本のドラマ最新作『ホットスポット』が3月16日日曜日、最終話を迎えた。

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ホテル売却はとりあえず阻止され、梅本市長(菊地凛子)とホテルのオーナー(筒井真理子)は逮捕されることになった。

そして、歴史は変わり、ホテルは存続され、町の劣悪な改変は阻止されることとなった。

最後はしんみりさせる部分もあったが、基本的には独特のゆるい日常が続くペースを最後まで保った。孤独だった高橋(角田晃広)も、友達ができてめでたしめでたしとなった。

一応、環境問題的な問題提起も行いつつ、それは主題とはならずに、ファミレスの隣の席から聞こえてくるようなノリの会話劇が最初から最後まで続く作品となった。

本作の発見というか、発明だったなと思うのは、宇宙人を身近な存在として描くということ。人間なんでも慣れるものなので、どんだけ非日常な出来事が起こり、すごい人がいたとしても慣れるものなのだ。多分、宇宙人がいたとしても人の日常は続くし、あまり本質的には変わらない日々が続いていくものなんだろう。このドラマは、そういう感覚のリアリティがあった。清美のナレーションでSF的な出来事への耐性がついたみたいな台詞があったりするが、まさにそういう感覚だ。

その宇宙人役に角田晃広を当てたのが、やはり良い。どこにでもいそうなおじさんが宇宙人で、ちょっと神経質そうな顔がいい。その他、キャスティングがみな良かった。演出の8割はやっぱりキャスティングだなと思う。市川実日子、平岩紙、鈴木杏のセットの馴染みっぷりが素晴らしい。地元のサイゼリヤとかいそうな佇まいが絶妙だ。

大笑いを提供するというよりは、連続するクスクス笑いを提供するタイプの作品だった。こういう脚本を書ける人は、バカリズム以外にはいない。唯一無二という点で本当に貴重な才能だなと改めて思った。
 
最終話には、山本耕史や三浦透子など豪華な特別出演者も集い、特別感があったが、それでもゆるゆるな日常が続いていく光景に頼もしさを覚える。というかタイムリーパーの山本耕史は何のために出したのだろうか。面白いからいいけど。

そういえば、高橋が大ジャンプして月を背景に空中を飛んでいるカット、あれは『E.T』のオマージュか。宇宙人ネタだけに。

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