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『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と任天堂の映画事業進出について書きました

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 シネマズPLUSに、任天堂の映画事業の今後の可能性について書きました。

 マリオ映画がディズニー映画に匹敵する大ヒットを記録。任天堂は映画産業に本格進出するのか? | CINEMAS+

 『マリオ映画』が大ヒットしています。ディズニーのアニメーション映画と肩を並べるほど世界中で大ヒットとなっており、任天堂の持つキャラクターIPの強さを改めて証明したと言えます。

 これまで任天堂はそれほど映画事業に進出していなかったですが、この大ヒットを機に本格的に映像製作の分野に進出するのでは、と思われるので、いろいろと根拠を示して書いてみました。

 これは世界の映画産業全体にとって大きなインパクトがあると思います。世界映画市場の王者であるディズニーの強さの源泉は、豊富なキャラクターIPです。そのディズニーにIPで対抗可能な会社は任天堂ぐらいでしょう。ディズニークラスの人気IPを持った会社が映画市場に突然できたことになります。

 とはいえ、映画を量産するということではないとは思いますが、今後の任天堂の動向は映画産業的にも要注目です。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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問題意識

任天堂の映画産業本格参入はあるか?

あったとして、映画産業のパワーバランスに何かもたらすか
 
 
任天堂の映画売上、決算関係

映画「マリオ」が「アナ雪」超え! 全世界興収がアニメ史上2位に浮上! 日本では洋画アニメ歴代5位に | アニメ!アニメ!

– 任天堂、スイッチ販売低迷で減収減益 映画大ヒット、映像作品注力も – 産経ニュース

4月に公開された人気キャラクター「マリオ」がテーマの映画は興行収入が世界累計で1500億円を超える大ヒットとなっている。古川社長は「いい作品ができたと感じていたが、興行成績は予想外で幸運に恵まれた結果」と説明した上で、今後も映像展開に力を入れていく方針を示した。

– 2023 年 3 ⽉期決算説明会(オンライン) 質疑応答(要旨)
基本戦略として掲げてきた「任天堂 IP に触れる⼈⼝の拡⼤」の事例として、⼤きな成果が出せたと考えています。

⻑期的には、これまであまりゲームを⼿に取られたことのない⽅や、以前は(当社のゲーム機で)遊ばれていたものの、プレイから離れておられる⽅に再びマリオや任天堂のファンになっていただくための強⼒なタッチポイントになると考えています。

今後については、昨年ニンテンドーピクチャーズを⼦会社化したように、さまざまな映像制作にも⼒を⼊れていく⽅針です。今回の映画がヒットしたことを⼤変嬉しく思いますが、⼀つ⼀つの結果に⼀喜⼀憂せず、これまで同様、それぞれの IP の個性を尊重しながら丁寧に展開していきたいと考えています。「任天堂 IP に触れる⼈⼝の拡⼤」を通じて、当社のキャラクターやゲームの世界に触れていただくことで、中核ビジネスであるゲーム専⽤機ビジネスを持続的に活性化していくことを⽬指したいと考えています。

映画関連の収益はほぼ当期の業績に影響しますが、映画から Nintendo Switch ビジネスへの波及効果は、中⻑期的な効果の⽅が⼤きいのではないかと考えています。特にそうした効果を業績予想に織り込んでいるわけではありませんが、映画の公開後はマリオ関連タイトルの販売にも⼀定の伸びが⾒られていますので、こうした良い流れを維持することで、引き続き販売の最⼤化を⽬指していきたいと思います。
 
 
ニンテンドーピクチャーズ株式会社 – Nintendo Pictures Co., Ltd.

– 任天堂ゲームを映像化する「ニンテンドーピクチャーズ」設立へ、独立系CG製作会社を子会社化 | テクノエッジ TechnoEdge

子会社化は任天堂がダイナモピクチャーズの全株式(ダイナモ所有分を除く)を取得する形で行われ、2022年10月3日に手続きを実行する予定。任天堂は本件の目的を「自社IPの映像コンテンツを継続的に制作すること」としています。
 
 
ディズニーのキャラクタービジネス関係
– 5兆円を稼ぐピカチュウ。ミッキーを超えられるのか?
– 米国コンテンツ市場調査 キャラクター・ビジネス編 

2016 年の全世界におけるライセンス・ビジネス規模は、前年の 2519 億ドルから 4.4%増の
約 2629 億ドル。

– 世界の有名キャラクターの市場規模(売上)一覧
 
 
構成
 
Intro

マリオ映画の大ヒット、

世界2位の成績、アナ雪を超えている。上にはアナ雪2だけという状況

いきなり、これだけの成績を収めるマリオというキャラクターがいかに世界で広く認知されているかという証明

その人気はディズニーに匹敵することが証明された

これは世界の映画産業にディズニーに匹敵する会社が突然登場したことを意味するのか。

映画産業でディズニーの本格的なライバル企業の誕生を意味するかもしれない。
 
 
Body1 IPビジネスの王者ディズニー
ディズニーのキャラクター認知度は日本においてもトップ

ミッキーマウスの認知度など

– 日米のキャラクタービジネスモデルの比較分析

キャラクター所有度最高のキャラクター商品はミッキーマウスであり,20.3%を占めた。
所有度上位 10 位のランキングの中で,6 割は欧米のキャラクターであり,特に,「ディズニー」のキャラクターの商品が第 1,2 位を占めた。

キャラクタービジネスの先駆者“ディズニー”に学ぶ:日本の「ライセンス」市場の今後 – U-NOTE[ユーノート] – 仕事を楽しく、毎日をかっこ良く。 –

ディズニーが世界のエンターテイメント市場を寡占化しはじめた(境治) – 個人 – Yahoo!ニュース
 

ディズニーの主戦場は映画、および映像作品でキャラクター認知を拡げ、ライセンス使用料で稼ぐモデルが確立。多角的なメディアミックスで利益を出している。

対して、任天堂はゲーム会社としてゲーム中心の展開。ゲームと映画で土俵が異なるために、比較が難しかった。

ディズニーはいわずと知れた、映画産業の絶対王者。

その力の源泉は、豊富な知的財産(IP)にある。

ミッキーマウスに代表される魅力的なキャラクターたちは、映画のみならず、商品化ライセンスにテーマパーク事業など、様々な分野で大きな売上をあげ、世界中の人々に浸透している。

親子2世代で楽しめる仕掛けが満載で、映画を中心にしたキャラクタービジネスにおいて、並ぶものがないという状況が続いていた。

マーベル、スター・ウォーズ、20世紀フォックスを買収して、その力はさらに盤石になっています。

しかし、中心となるのはやはりアニメーションキャラクターのIP。世界のアニメーション映画の売上ランクでは、ディズニーとその傘下ピクサーの作品がずらりと並ぶ。
 
 
Body2 キャラクター認知度では、ディズニーに対抗できる任天堂のキャラ
今回のマリオの大ヒットは、同じ映画という土俵で、任天堂のキャラクターがディズニーに匹敵する認知度と人気があることを示したと言える。少なくとも、映画を造ればディズニー並みにヒットできることがわかった。もちろん、映画の面白さもあるが。

マリオ映画はそこに割って入って2位となった。

アナ雪を抑えたのはそうとうすごい。

実際にマリオのキャラクター認知度は非常に高かった。任天堂出身のキャラクターであるポケモンと並んで、日本を代表するキャラクターとして知られている。

アメリカでミッキーやスパイダーマンを抑えて一位。

“kawaii”やオリジナリティーで、英米にも浸透!?〜グローバルコンテンツ調査イギリス・アメリカ編〜 | ウェブ電通報

任天堂には、他にもゼルダやカービィなどのキャラクターIPがある。

任天堂には豊富なキャラクターIPがある。この豊富なIPをバックに映画産業にディズニーに対抗できるIP会社が登場したといえるかも。

関連会社のポケモンの実写映画の大ヒットも記憶に新しいところ。
 
 

Body3任天堂は本気で映画・映像をやるのか。

実際に任天堂は映画事業を本格的にやるつもりがあるのか。

決算での発言

– 2023 年 3 ⽉期決算説明会(オンライン) 質疑応答(要旨)

基本戦略として掲げてきた「任天堂 IP に触れる⼈⼝の拡⼤」の事例として、⼤きな成果が出せたと考えています。

⻑期的には、これまであまりゲームを⼿に取られたことのない⽅や、以前は(当社のゲーム機で)遊ばれていたものの、プレイから離れておられる⽅に再びマリオや任天堂のファンになっていただくための強⼒なタッチポイントになると考えています。

今後については、昨年ニンテンドーピクチャーズを⼦会社化したように、さまざまな映像制作にも⼒を⼊れていく⽅針です。今回の映画がヒットしたことを⼤変嬉しく思いますが、⼀つ⼀つの結果に⼀喜⼀憂せず、これまで同様、それぞれの IP の個性を尊重しながら丁寧に展開していきたいと考えています。「任天堂 IP に触れる⼈⼝の拡⼤」を通じて、当社のキャラクターやゲームの世界に触れていただくことで、中核ビジネスであるゲーム専⽤機ビジネスを持続的に活性化していくことを⽬指したいと考えています。

映画関連の収益はほぼ当期の業績に影響しますが、映画から Nintendo Switch ビジネスへの波及効果は、中⻑期的な効果の⽅が⼤きいのではないかと考えています。特にそうした効果を業績予想に織り込んでいるわけではありませんが、映画の公開後はマリオ関連タイトルの販売にも⼀定の伸びが⾒られていますので、こうした良い流れを維持することで、引き続き販売の最⼤化を⽬指していきたいと思います。

あくまでゲーム事業が主力。だが、タッチポイントを増やしていく戦略のために映画の手ごたえを感じていると思われる。

「さまざまな映像制作に力を入れていく方針」という言葉があるのが重要だ。

2022年にはニンテンドーピクチャーズを立ち上げ。元はCG製作会社だったものを子会社化した。

ニンテンドーピクチャーズ株式会社 – Nintendo Pictures Co., Ltd.

– 任天堂ゲームを映像化する「ニンテンドーピクチャーズ」設立へ、独立系CG製作会社を子会社化 | テクノエッジ TechnoEdge

子会社化は任天堂がダイナモピクチャーズの全株式(ダイナモ所有分を除く)を取得する形で行われ、2022年10月3日に手続きを実行する予定。任天堂は本件の目的を「自社IPの映像コンテンツを継続的に制作すること」としています。

任天堂は本件の目的を「自社IPの映像コンテンツを継続的に制作すること」としている。

任天堂の動向は、世界の映画産業に多大な影響を与えるだろう。ゼルダの伝説の映像化の話などがでてくれば、注目の的となるはず。

関連会社である株式会社ポケモンの、ポケモンは一度実写映画となって大ヒットを記録している。こちらの展開も気になる。

マリオの続篇もあるだろうか。

世界の映画産業の台風の目となれるポテンシャルがあることは確か。ただ、ディズニーのように自社で全ての映像作品を作ると言う形ではなく、マリオ映画のように一部制作費を出資、あるいはライセンス料をもらうという形での関わりが主となるだろう。製作から配給までやることは考えにくい。

だが、IPを活かした映画作りとビジネス展開で、ディズニーの牙城に挑める唯一の企業が任天堂。その動きは映画産業にとって決して小さくない。
 
 
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 メモ終わり。

 決算説明会の質疑応答でも株主から質問があったように、今後任天堂は映像の分野にも力を入れていくとのことで、大きな期待を僕はしています。『ゼルダの伝説』とか『星のカービィ』とか、もちろん『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー2』にも期待したいです。『マリオ映画』に登場したキャラクターたちのスピンオフだって作ってもいいかもしれません。ピーチ姫主役の作品とか、クッパメインの物語とか、ドンキーコングもありでしょうし、普通に色々つくれそうですよね。
 
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